ホワイトフラッシュWパワー点灯虫の分解
ブリヂストンのカゴ下取り付けタイプのオートライトを分解とサイドLEDの交換を行います。
分解
2010年頃のアルベルトに実装されていたオートライトです。
取り付け金具を外す
後ろ側に付いている金具のネジをNo2のドライバで外せば金具が取れます。
筐体の分解
後ろ側のネジ2本をNo1のドライバで外します。
ネジを外したら、ネジ穴に細い軸の棒を差し込みます。今回はNo0のドライバを差し込んでいます。No1のドライバでは奥まで入りません。
ドライバを下に向けて適度な力で床を叩きます。筐体はネジの他に爪もあるので、力を入れすぎると爪が折れるかもしれません。隙間が少しできました。
もう片方のネジ穴にもドライバを差し込んで叩くと、隙間が広がりました。続けて元のネジ穴にドライバを差し込んで叩き、隙間を広げていきます。交互に2~3回やれば外れます。
筐体が開きました。電源ケーブルが通っているので無理に開かないように気をつけます。
筐体の両端に爪が付いています。
基板
基板裏側
基板の裏側です。1線のJ1から2線のJ2やE2ケーブルに変更する場合は、GNDのケーブルを中央付近の金属板の足下に接続すれば行けるでしょう。
基板の裏側には明るさセンサーや電解コンデンサなどの部品が見られます。No1のドライバでネジを外すと基板が外せます。ここのネジは固めなのでしっかりドライバでネジを押し込みながらゆっくり回します。
基板が外れました。
筐体の内側
筐体の内側はこんな具合になっています。表面の光を拡散させる部分も外せそうですが、爪で固定されているのでそのままにしています。
基板表側
基板の表側にはLEDが見えます。
中央にホワイトLEDがあります。大きさは5mmの正方形、横は端子込みで6.5mmぐらいのようです。同じ大きさのLEDが入手できれば交換できそうです。
オレンジ色のサブLEDです。入手しやすい砲弾型のLEDなので交換できそうです。
電解コンデンサの交換
電解コンデンサはエルナーの50V22μFの物が使われています。端子の足は左側のLEDのそばにあります。マイナスの端子は2つありますが、大きいコンデンサを実装する時は外側の端子を使うようになっています。
手元に交換に使えそうな東信工業の25V220μFの物があったので取り付けてみます。ハブダイナモの電圧は結構出るので耐圧25Vだと危ないかもしれません。
元の電解コンを取り除きます。元のハンダが溶けにくくかなり手間取りました。
電源ケーブルは一時的に外側から押し込んで中に入れておくと作業がしやすいです。
交換できましたが、特に変化はありませんでした。
組み立て
電源ケーブルを内側に押し込んでいる場合は外に出し、基板をネジ止めします。取り外しの時と同じようにネジをしっかり押し込みつつ回します。
前後離れている筐体を付けた後にネジ止めし、金具もネジ止めします。金具のナットが穴からずれていたら、下から持ち上げれば穴の位置に移動できます。
組み立てが終わりました。
サイドLEDの交換
NH-S62のサイドLED交換で使ったLEDが余っているので、これをホワイトフラッシュライトのサイドLEDにも取り付けてみます。
元のLEDの取り外し
元のLEDを外します。LEDを外すだけならハンダを溶かしながらLEDを引っ張れば簡単に外れました。
基板にAとKの表記があり、A側をプラスにすればLEDが点灯します。
そばの実装部品や基板が斜めになるなどの悪条件で、残ったハンダを吸い取る事ができません。ひとまずLEDが乗せられていた土台を揺すりながら引っ張って外し、基板が平行になるように小物を下に敷いてテープで固定してハンダを吸い取りました。
LEDの取り付け
LEDの足の根元をラジオペンチの先端で挟み、指で足を曲げます。LEDの極性と取り付ける方向を確認してから曲げてください。LEDの土台を戻し、LEDを差し込んでテープで仮固定します。
ハンダ付けが済んで片側のLED交換が完了しました。
逆側LEDの付け外し
逆我の作業に移ります。まずはLEDを外します。
土台を外して残ったハンダを吸い取ります。
新しいLEDを取り付けて交換終了です。
交換後
元の状態より目立つようになりました。停車後の点滅時間は元の状態と変わっていないように見えます。
電気二重層コンデンサの増設(失敗)
LED交換前から停車時のサイドLED点滅時間が1分弱と短めなのが気になったので、元のより容量の大きい電気二重層コンデンサを取り付けてみる事にします。元のは5.5V 0.047F、新しいのは5.5V 1.5Fで約30倍です。
電極にリード線を接続してホットボンドで固定し、コンデンサを厚手かつ強力な両面テープで巻いて基板に貼り付けました。
リード線を元の電気二重層の足にハンダ付けし動作確認してみるとサイドLEDが点灯しなくなりました。取り付けたコンデンサの容量が大きすぎたのがまずかったのかもしれません。元の電気二重層をを0.1Fあたりの小さい物に交換するぐらいなら、うまくいきそうな気がします。
チップ部品の破壊
上のコンデンサを取り付けて動作確認した時に、サイドLEDだけではなく片側の白色LEDも点灯しなくなりました。増設したコンデンサを外すとサイドLEDは点灯するようになりましたが、白色LEDは消灯したままです。
左右の白色LEDの間にあるR21、R22の抵抗は0と表記されていて短絡させるだけの役割になっています。コンデンサの付け外し時にR21の抵抗に何度かハンダごてを当ててしまいました。そして、R21側の白色LEDが点灯しなくなっています。テスターで導通を確認してみると、R22は短絡状態、R21は絶縁状態になっていました。ハンダごてで0Ωの抵抗を破壊してしまったようです。
うまく抵抗を外す事ができなかったのでニッパーで抵抗を物理的に破壊しました。そこにハンダを多めに盛って短絡させてみると、消灯していたLEDが再び点灯するようになりました。
泥よけとの接触による底の塗装剥げ
自転車によってはカゴ下のスペースが狭く、泥よけとライトが接触してしまう事があります。このまま自転車に乗っていると振動でこすれてライトの塗装が剥げてしまいます。
そこで上の電気二重層コンデンサの固定にも使ったブチルゴムテープを底に貼り付けました。これでこれ以上削れる事はないでしょう。