Trackball Opticalの分解
分解手順とホットボンドを使った補強をします。通常壊れない箇所が破損する場合もあるので作業は慎重に行ってください。
Trackball Opticalの分解
Trackball Opticalの分解を始めます。
裏返してゴム足を剥がすと、ネジが4本出てきます。ゴム足は両面テープで止めてあるだけなので、端を爪で持ち上げてゆっくり剥がします。
綺麗に剥がすとそのまま張り直す事ができます。ゴム足を剥がしたら埃が付かないように保管しておきましょう。ゴム足の粘着部分を擦って取ると、ゴムも一緒に伸びて枠に収まらなくなるので、両面テープを貼り直す場合は注意してください。
筐体を開く
ネジを外したら筐体を開く事ができますが、画像の丸で囲った部分にメイン基板と光学センサー基板をつなぐフラットケーブルがあるため、そのまま開く事はできません。そのまま無理に開くとケーブルや端子に負荷がかかるので端子を外します。
フラットケーブルを止めている端子の拡大図です。この端子は青丸の爪が、黄丸の溝にかかりロックされる構造になっています。なので、そのまま引っ張っても端子は取れずにケーブルや端子を痛めてしまいます。
ロックを外すのに精密ドライバーを使います。精密ドライバを爪の上になるように差し込み、この状態でケーブルを軽く引っ張って爪を外します。反対側はまだロックされているので、斜めにした状態で抜くのを一旦止めます。
片側を外したら、同じようにして反対側の爪を外します。この時最初に外した側の爪がまたロックされる事があるので、同じ手順でロックを外してから端子を外します。
精密ドライバを押し込み爪を上げてから片方ずつ慎重に引き上げます。フラットケーブルを外す事で筐体を上下に分割できます。
内部の基板の取り外し
筐体の下部分に付いているUSBケーブルを取り外します。このケーブルの端子は筐体の上下をつないでいた物と同様に外せます。
コントロールボードと書かれたメイン基板を取り外します。基板に精密ドライバを差し込みテコの原理で軽く持ち上げつつ、画像丸部分の爪を外します。手前、左、ケーブル下の順に爪を外すと良いでしょう。プラスチックの爪は非常に脆く折れやすいので、作業は慎重にやります。
下部筐体右上の5ボタンのスイッチが取り付けてある小基板を外します。画像上側の爪は折れやすいので気をつけてください。
スイッチ基板を外すには、まずホイールを摘んで引っ張って外します。次に3箇所の爪を外します。ここは精密ドライバなしでいけます。
メイン基板、右上の小基板、スイッチ基板の3つを取り外すと筐体下部の基板が外せます。
筐体上部の分解
筐体上部の分解に取りかかります。まずはセンサー基板と一体になった、ボール受け部分の取り外しを行います。丸で囲った2つのネジを外して筐体と分離させます。
ボール受けとセンサー基板が外れました。更にこの二つを分解します。丸で囲った2つのネジを外せば基板を取り外す事ができます。
光学センサーチップは初期がHDNS-2000、以降はQDNS-2024が使われていたようです。カウント数の表記が1500から2000になったのは、この変更の絡みなのでしょう。どちらのセンサーもかなり勢いよくボールをはじくと追随できず、違いは特に無さそうです。
ネジを2本外し、爪を外す事で筐体上部を分解できます。
4箇所の爪は画像の上方向に向かって外します。画像右から外していき、最後の爪が緩んだら表面からサイドボタンを引くと良いでしょう。
爪とフラットケーブルの補強
ここの項目はスイッチ交換や頻繁に分解をしない場合は不要です。
真ん中の爪に、プラスチックを曲げたときにできる白い横線が入ってしまいました。メイン基板を取り外す時についてしまったようです。この状態で何度か付け外しをしたら爪が折れるかもしれません。
ホットボンドを使い、プラスチックの爪を補強します。爪の背中にちょんと少量付けて、すぐにホットボンドを離す感じでやります。
メイン基板
スイッチ交換は上二つの基板を外せばできるので、メイン基板は通常外す必要がありません。もしホットボンドを付けるなら基板を外した時にするとよいでしょう。下手に外すと上の画像のように爪にダメージが行きます。
スイッチ基板
小基板はスイッチ交換時に必ず外す必要があり、折れやすいのでなるべくホットボンドを付けた方がよいでしょう。上の爪の周囲にはスペースが少ないので、上からボンドを少量流し込む感じでやります。
スイッチ基板の右下の短い爪はホットボンドを付けた方がいいかもしれません。残り2つの長い方はどちらでもよいでしょう。
フラットケーブルの根元
基板と基板をつなぐこのフラットケーブルは、動かすと根本の剥き出しの部分が断線する事があります。ホットボンドを付ける事で断線を予防する事ができます。
こんな感じでケーブルの根元にホットボンドを付けます。画像では見えない奥側にもボンドを付けて挟み込んでケーブルを固定します。