Logicool Wireless Trackball M570

分解とスイッチ交換をします。

分解

筐体の分解

背面のネジの位置

背面のネジ5本を外せば筐体を開く事ができます。しかし、見えているネジは1本だけで、3本はゴム足の下、1本はシールの下に隠れています。

つまようじでゴム足を外す ゴム足下のネジ

ゴム足は両面テープで取り付けてられていて、つまようじで持ち上げれば剥がせます。ゴム足は組み立て時に再利用するので、両面テープにホコリなどが付かないように保管します。

シール下の隠しネジの位置 シール下の隠しネジ

従来の機種ではシール下の隠しネジの位置に十時の切れ込みが入っていてすぐに分かりましたが、この機種ではそれがありません。上から綿棒などでこすると穴の位置が確認できます。そこにドライバーを突き刺してネジを回します。

筐体を開く トルクスドライバー

ネジを全て外せば筐体が開きます。ここのネジはT6のトルクスドライバーで外しました。

ボール受け部分の取り外し

ボール受けの部分にはボールの動作を読み取るセンサーが取り付けられています。それと基板がフラットケーブルで接続されているので取り外します。

フラットケーブルの外し方 ボール受けの取り外し

フラットケーブルは端子のロック機能で固定されています。ロックを外すには両端の部分を、つまようじであまり力をかけないように交互に持ち上げます。片方を上げるともう片方が若干戻るので何度か行い、ロックが外れたらフラットケーブルを軽く引っ張ると外れます。

取り付けは逆に、フラットケーブルを差し込んでから両端を上から交互に押してロックします。

外れたロック機構 折れたロック機構

横着してロックを指でつまんで外したら片側の支えが折れて壊れました。

とりあえず固定可能

こんな状態ですがフラットケーブルの固定はできました。

基板の取り外し

基板のネジの位置

基板のネジは4本あります。No0や精密ドライバーで外します。

プラス側の端子 端子を持ち上げる

電池のプラス端子をつまようじで持ち上げて外します。

基板を持ち上げる

電池のマイナス端子をつまようじで持ち上げつつ、基板も一緒に持ち上げて外します。

基板を外した

基板が外れました。

電源スイッチの取っ手 電源スイッチの付け忘れ

基板を外した時に裏に付いている電源スイッチの取っ手部分が一緒に外れて落ちたので、なくさないように気を付けます。また、取り付け時に付け忘れると面倒です。

スイッチの接点洗浄

スイッチを押した状態で接点洗浄剤を一瞬吹き付けて何度かクリックします。隙間がほとんどなく一度に入る量はわずかなので、ごく少量を複数回に分けて吹き付けます。基板を外さなくても行えます。

症状が改善する事もあればしない事もあり、効果が長続きする事もあればしない事もあります。

左右ボタン

左ボタン 右ボタン

左と右のボタンです。左右ともにチャタリングが改善しました。

ホイールボタン

ホイールボタン

ホイールボタンです。画像のようにノズルの先端で押さず、指でボタンを斜めに押して隙間を作り、そこから洗浄剤を複数回吹き付けます。クリック不良が改善しました。

サイドボタン

サイドボタン1

横のボタンも指で斜めに押しながら洗浄剤を流し込んでボタンを何度か押します。

サイドボタン2の惨状 サイドボタン2付近の掃除

サイドボタン2ですが、前に何か液体を流し込んでしまい酷い状態になっています。ジッポオイルを基板に少量垂らし、歯ブラシでこすったところ汚れが取れました。

サイドボタン2

ここも同じように指でボタンを斜めに押しながら、隙間から洗浄剤を流し込みます。何度か行う事で無反応だったボタンが復活しました。

スイッチ交換

接点洗浄で直りましたが、D2F-01Fがちょうど2つ出てきたので、マイクロスイッチの交換をしてみます。このスイッチの名前で検索をかければ、通販で購入する事もできます。

右ボタン裏側 右ボタン取り外し

右ボタンは電源スイッチのそばに端子があります。そのままでハンダが溶けないので、3つの端子にハンダを足し、ハンダ吸い取り機で吸い出します。上の古いマウスのスイッチは数十秒で外せましたが、ここは1時間近くかかりました。

3つのうち2ヶ所は簡単に吸い取れましたが、1ヶ所(最初の画像の左側の端子)だけ取れませんでした。うまく吸い取れた2ヶ所の裏側から、マイナスドライバの平らな面を押しつけスイッチを浮き上がらせ、表面のスイッチが浮き上がってできあがった隙間にマイナスドライバを差し込み、吸い出しにくい部分のハンダを溶かしながらテコで持ち上げて外しました。スイッチを外した後にハンダが詰まっている時は、ハンダを溶かしながらつまようじを差して穴を開けます。

左ボタン裏側 左ボタン取り外し

左ボタンも同じ要領で外しました。こちらは10分もかかっていません。

交換完了

取り付けは新しいスイッチを差し込んでフラックスを塗り、ハンダ付けするだけなので簡単です。

ボール受けが浮く症状

フラットケーブルの押し込み

ボール受けにフラットケーブルが接続されていますが、このフラットケーブルがボール受けを弱い力で押しています。これによってボール受けが若干浮き上がったような状態になる事があり、そうなるとボールに触れた時に微量にボール受けが下がり、触るたびにカタカタとなって操作性が悪くなります。

フラットケーブルに癖を付ける

そこでフラットケーブルを取り付けた状態で、横から力を加えたまましばらく待って癖を付けます。軽く曲げるだけで、指でつまんで折ったりはしません。

動作確認

筐体を組み立て、ネジを付ける前にボールに何度か触れてカタカタならないか確認をします。問題がなければネジを締めてゴム足を取り付けます。

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