ACARD ANS-9010の外付け化
ANS-9010を外付け光学ドライブのケースに移し替えてeSATAによる外部接続にします。
ANS-9010
DDR2メモリを使ったRAM Diskを作れるACARD ANS-9010です。メモリをハードディスク代わりにして高速な読み書きを実現できます。
今回購入した物は正規代理店のユニティ経由です。購入日より一年の保証が付きます。リビジョンは3.3です。
付属品は説明書、SATAケーブル2本、電源の変換ケーブル、ネジ、筐体に入っている電池です。
このリビジョンでは初期の物と異なり大きな放熱用の穴が開けられています。
前面にはCF用のスロットが説明書を読んでから使ってくださいと目隠しされています。背面には電源端子とSATAのポートが二つあります。
上蓋を外すと内部にアクセスできます。電池は枠に乗せてあるだけで蓋を閉めた時にスポンジで抑えて固定されます。
ANS-9010の外付け化
YAMAHAのSCSI外付けCD-RドライブCRW2100SXです。これを使って外付け仕様にしてみます。この手の外付けドライブは最近ならハードオフで安価に入手できるでしょう。
電源内蔵で冷却ファン付き、長さもANS-9010が収まるほどよいサイズで今回の用途にぴったりです。元々付いていたSCSI端子やRCA端子は不要なので取り外します。電源内蔵のドライブは画像のように電源端子が埋め込まれていたり筐体からケーブルが出ています。9ピンぐらいの端子が付いている物は電源アダプタが必要になります。
ケースと電源の他にSATAをeSATAに変換するケーブルと、通常の4ピンをSATA仕様に変換する電源ケーブルの二つを用意します。eSATAはデスクトップPC用の内部のSATA端子をeSATAに変換するケーブル&ブラケットを流用しています。電源変換はわざわざ買わずに付属の物でいいと思います。
ANS-9010を取り付ける前に電源変換ケーブルを接続し、SATAのケーブルを通しておきます。さて実際にケースに入れてみたところ問題が起きました。画像の丸で囲った部分に筐体が引っかかり奥まで入りません。
片方はラジオペンチで曲げて、もう片方はヤスリで削る事で収まるようになりました。
ケーブルを接続し、蓋を閉めて完成です。背面のスペースが少なくeSATA端子の固定はできませんでした。外に出すケーブルも窮屈な状態になっているので何とかしたいところです。
テスト環境
一部のノートではあまり速度が出ない事があるのでご注意を。詳しくはカードバス接続eSATAカード(SiI3512)のデータ転送速度へ。
以下の環境でベンチマークを行っていきます。
- ノートはThinkpad T42 9ZJ、CPUをPentium M 965(Dothan 2.1GHz)に換装
- Cardbus接続でI-O DATAのCBESA(チップはSil3512)
- フィルタは導入せずドライバは1.3.68.2を使用
- ベンチマークはCrystal DiskMark 2.2
- ANSのメモリは以下の計26G、ECCはOFF、1ポート
- CFD PRO W2U800CF-2GHZJのセットの中から3枚、6G
- EUDARチップを使った4Gモジュールを3枚、12G
- Team TEDD4096M800HC6を2枚、8G
電源投入直後は未初期化状態なので管理ツールよりフォーマットを行います。
フォーマット変更時のベンチマーク
FAT32とNTFSでフォーマットした時のベンチ結果です。FAT32の方が若干良いですが大した差はないので都合の良いフォーマットを選べば良さそうです。Cardbus接続ながらシーケンシャルが90MB/sとかなりの速度が出ています。デスクトップのSATAに直で接続した時の値には大きく劣りますがこれでも十分早いです。
書き込みキャッシュの設定を変更した時のベンチマーク
eSATAはホットプラグに対応しているのでこの設定ができます。それぞれの設定でどの程度差が出るか比較してみます。以降のベンチは全てNTFSで行っています。
これらの設定の差は大してないようです。
CPUの周波数を変更した時のベンチマーク
最後にRMClockでCPUクロックを変更した時の結果です。右下は600MHz時にThrottleを50%に設定した時の値です(300MHz相当?)。シーケンシャルの値はクロック変動での変化は少ないですがランダム4kは結構変わり、クロックが下がるほど値は低くなっていきます。それでも速度は出ているので旧機種に接続しても面白いかもしれません。