DELL Latitude X300
メモリ増設やハードディスク交換を行います。
DELL Latitude X300の仕様や外観
2003年頃に発売されたDELLの軽量B5ノートLatitude X300です。
仕様
X300前期 | X300後期 | |
---|---|---|
CPU | 低電圧 Pentium M 1.2GHz (PenM1世代目Baniasコア) | Pentium M 738 1.4GHz (PenM2世代目Dothanコア) |
キャッシュ | 1MB | 2MB |
チップセット | Intel 855GM (FSB 400MHz) | |
メモリ | 128MBオンボード + DDR1 SO-DIMMスロット x1 | |
ビデオ | Intel 855GM UMAグラフィックス(メインメモリと64M共有) | |
サウンド | SigmaTel STAC9750 AC'97 CODEC | |
有線LAN | 10/100 Ethernetコントローラ | |
サウンド | SigmaTel STAC9750 AC'97 CODEC | |
モデム | 内蔵56K v.92対応モデム |
メモリ
チップセットにグラフィックを兼任する855GMを搭載し、オンボードメモリが128M、1枚だけSO-DIMMのDDRメモリが増設可能で、最大128+1024=1152Mまで拡張が可能です。DDRはDDR2と比べると割高ですが1枚限りの増設なので1Gを乗せた方が良いでしょう。
外観
前面の状態表示パネルにはブルートゥースのマークがありますが、オプション品で筐体内部に増設する形になっています。
右側面です。画像右側からCRT出力、USB、赤外線が実装されています。中央のスリットは内部ファンの廃熱口です。
左側面です。ちなみに後ろ側に端子類はありません。画像左側からモデム、LAN、電源、USB/外部機器用電源、IEEE1394、音声入出力、PCカード、SDカードスロットなど各種端子が揃っています。USB端子の上にある見慣れない端子はDELL純正DVDドライブなどの電源として使えます。逆にそれら純正品でないと消費電力の高いUSB製品は使う事ができません。外部電源持ちのUSB機器なら使えます。
スライドパッド付近や普段手を置くパームレストの色落ちが目立ちます。
電源ケーブルの加工
ACアダプタ接続用の電源端子です。汎用的じゃないDELL用の端子なので他のアダプタの流用は面倒です。
ACアダプタはPA-12を使います。めがねケーブルを接続する部分も専用端子になっています。今回はアダプタ単体で買ったため電源ケーブルの接続ができません。普通のめがねケーブル用の端子のアダプタもあるので購入時は気をつけてください。
このままでは使えないので普通のめがねケーブルの先端を切断し無理矢理取り付けました。真ん中はアース端子のようなのでとりあえずこれで動きます。火事になるのでショートだけはしないように注意してください。
メモリと無線LANの増設
増設メモリなし、無線LANなしだったので増設してみます。まず作業を始める前にACアダプタとバッテリを外しておきます。
蓋を外して拡張スロットを開きます。この蓋のネジは蓋に付いてるようで一緒に外れます。SO-DIMM、miniPCI、モデムカードにアクセスできます。
メモリ増設は切り抜きに合わせて差し込み、奥に倒せば両端の爪でロックがかかって固定されます。裏表逆にしたりSDRAMやDDR2は物理的に差せません。
購入した物は無線LANがない状態でしたが、既にアンテナ線がminiPCIスロットまで引き延ばされてスポンジで固定されていました。同型別モデルで無線LANが搭載されている機種がある場合、無線がないモデルでもアンテナが実装されている事が多いようです。ここにminiPCIの富士通WLL4070-D50を実装して使ってみます。他に純正オプションの2200BGや2915ABGなどが使えると思います。
メモリを増設した要領で切り込みに合わせてカードを差し込み倒して固定、カード右上の端子にアンテナを接続して増設完了です。蓋を閉めて次の作業に移ります。
ハードディスクの交換
ハードディスクの交換には本体を軽く分解する必要があります。まずはキーボードの取り外しにかかります。筐体背面の丸で囲った4つネジがあるのでそれらを外します。Keyboardの"K"と印字されているので分かりやすいです。
筐体を表に戻してキーボードの隙間にドライバか何か細い物を差し込んで持ち上げます。まだフラットケーブルがつながっているので力はかけないようにします。
フラットケーブルはこんな感じで基板に取り付けられています。マイナスドライバで両端の爪を押し上げるとロックが外れてケーブルが外せます。ロックを外す時はあまり力を入れないようにします。ねらいがずれて基板にドライバが当たったりするとまずい事になります。
キーボードが外れたら画像の裏面の手前3つ、表面の6つのネジを外します。表面のネジは、裏面からキーボードを止める時に使うネジ穴と混同しないように矢印のマークが付いています。
ネジを外すとパームレストが外せますが、スライドパッドのフラットケーブルがつながったままなので手前にパームレストを持ち上げます。スライドパッドのケーブルを外した方がいいのでしょうがどうもうまく取る事ができないのでケーブルを付けたままで続けます。
HDDは丸で囲ったネジ4つを外せば取り出せます。IDEケーブルがつながっているので併せて外しておきます。
HDDのマウンタから元のHDDを取り外して新しいHDDを取り付けます。元のは40GBの富士通のMHT2040AH、新しいのは160GBのSeagateのOEM25160Aです。HDDを交換したら逆の手順で組み立てていきます。
BIOS画面です。増設したメモリもHDDもちゃんと認識しています。160GBのHDDが使えるという事は128GB制限が無いのでIDE最大容量(09年3月時点)の320GBのHDDも使える事でしょう。