WASAPI共有モード用の設定

WASAPI排他モードは共有モードで実行される処理がスルーされて音源そのままの音を出せますが、APOの処理もスルーされるのでEqualizer APOは使えません。共有モードでも設定次第で音の変化をある程度抑制できます。

Windowsの設定

WASAPI排他WASAPI共有モード共有モードの対処例
Equalizer APO使用不可使用可能
周波数変換なし音源と設定が異なると変換処理で音に影響音源と同じ値にする
ビット数化けなし下位ビットが化けて音に影響24bitか32bitに設定
内部ボリューム処理なし下げる時ビットを切り捨てるので音に影響音源より高ビットに
ピークリミッター処理なし音に影響を与え音量が下がることがあるDisable Peak Limiter
同時再生不可可能サウンド設定なし

周波数とビット数の設定

タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック→サウンド→画面上側の再生タブ→使用中のサウンドデバイスをダブルクリック→画面上側の詳細タブを選択で画像の画面が表示されます。

周波数とビット設定

周波数

Windowsが扱う音源の周波数は大体48kHzなので48kHzに設定します。

CDからリッピングしたデータなどのCD音源を再生するなら44.1kHz、ハイレゾなら音源に合わせて96kHzや192kHzなど用途に応じて設定すると、周波数変換処理が行われないので音への影響を防げます。

ビット数

ビット数は24bitや32bitなど設定可能な最大値にします。

音源より設定のビット数が高い場合、変換処理ではなく下位ビットに0を入れて水増しされるので音への影響はありません。内部ボリュームを使うと下位ビットは削られますが、水増し状態なら水増し分が削られていくので音への影響を抑えられます。

音源と同じビット数の設定で再生するならWindowsの音量を100にします。音量調節は外付けアンプなどの外部ボリュームで行います。

ピークリミッター

ピークリミッターは複数のアプリから同時に音を出したとき、最大音量(ピーク)を超えないように制限(リミッター)して正常に音を再生する機能です。複数の音を鳴らす時に必須の機能ですが、単独でも適用されて音を劣化させてしまうことがあります。

Disable Peak Limiter in Windows Audio Engine

ピークリミッターを無効にできるアプリです。オプションを指定せずに実行すると、単体のアプリから音声を再生させる時にピークリミッターが無効になります。複数の音声が同時に再生される時はピークリミッターが動作して音割れを防止します。

OSを起動するたびに実行する必要があるので、デスクトップにショートカットを置くとよいです。

サウンド設定

何かを再生しているときにWindowsが通知音を出すとピークリミッターが動作するので、通知音が不要なら無効化するとよいです。

サウンド設定

タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック→サウンドを選ぶと画像の画面が開きます。サウンド設定のプルダウンで「サウンドなし」を選択して下のOKボタンで通知音を無効化できます。

その他設定

こちらは試してみて気に入ったら常用するとよいでしょう。

Windows System Timer Tool

Timer Resolutionを変更するアプリで、オンラインゲームのレスポンスや音に影響を与える場合があります。CPU負荷はありません。

導入手順

TimerTool

Unsetボタンを押すか、Timer Toolを閉じると元に戻ります。

自動実行

普通のプログラムをWindowsのサービスとして動作させるsexeを利用すると、操作いらずで0.5msに固定できます。

sexe1

登録後、もう1度sexeを実行して左下のDeleteボタンを押すと登録解除できます。

この手順ではタスクバーに何も表示されません。動作を確認するにはsexeで常駐させた状態でTimerTool.exeをもう1つ実行すると、初めからCurrentの値が変化しているのを確認できます。

ExtremeStabilizer

音などに影響がある64bit常駐アプリです。バージョンごとに動作が異なります。

Ver1~256はMinorityClean、Ver257~300はMajiorityClean、番号がリセットされてVer1~48はExerciseStabilizer、Ver49~はExtremeStabilizerと名称が変わっています。

MC297~300・ES43~50・ES59以降はCore i第4世代Haswell以降のCPUが必要です。MC194~256はCPU負荷がやや高めです。

ExtremeStabilizer導入例

旧CPUならとりあえずES55を導入するとよいです。

実行したら操作は不要です。タスクバーのアイコンを右クリックしてExitを選べば終了できます。

自動実行

sexe2

こちらもsexeで登録できます。Timer Toolフォルダからsexe64.exeをESがあるフォルダにコピーして実行し、Browseでファイルを指定してOptionは空欄で優先度をBelow Normal(通常以下)にします。

常駐の確認

登録後、タスクバーを右クリックしてタスクマネージャーを開き、プロセスタブを開いて適当なプログラムをクリックしたあとにEキーを何度か押すと、ESが表示されて常駐しているのを確認できます。

Crossfeed

クロスフィードオンオフ

真横から音が聞こえるイヤホンやヘッドホンを若干前方定位させる処理です。

クロスフィードで前方定位にあるテキストファイルをEqualizer APOで読み込めば効果が出ます。

PCのノイズ対策

イヤホン接続時にジリジリと鳴るノイズが出たときの対策例です。

CPU倍率を変更

CPU倍率を下限近くまで下げると改善することがあります。

プロセッサの電源管理

Windowsキー+Xキーを押して電源オプションを開き、使用中のプランの詳細設定を開きます。プロセッサの電源管理で最小最大を0%にして適用ボタンを押し、効果があるか確認してから元の値に戻します。上限と下限を0%にすると最低倍率で固定されます。

ThrottleStop

効果があるならThrottleStopなどでプロファイルを作成して、必要に応じて切り替えるとよいでしょう。

USB機器のGNDと金属ケースを接続

簡易アース

ES-OT4とたわしのように、何も接続していないPCをアース代わりにしたところ、ジリジリと鳴るノイズが軽減しました。ブーンと鳴るハムノイズにも少し効果があります。

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