単3電池ボックスに接続するACアダプターの作成
DCジャックがないニコンのデジタルカメラでACアダプターを使えるようにします。部品さえ確保できれば割と簡単に自作する事ができます。
作業内容
ニコンの単3電池を使うデジタルカメラには、オプションでACアダプター(EH-65A)が用意されています。そのため、電池ボックスの横にケーブルを通すためのフタが付いています。今回のアダプターでもこのフタを利用してケーブルを外に出す事にします。このような作りでない物で試す場合は、どこかに穴をあける必要があります。
使用部品
名称 | 価格 | 販売店 |
---|---|---|
電池パック(単4から単3) | \108 | セリア |
ACアダプター | \108 | ハードオフ |
100円ショップなどで売られている、単4電池を単3電池に変換するアダプターです。単1に変換するタイプはよく見かけましたが、単3に変換するタイプを置いてある店舗はあまりありませんでした。同様の機能の他製品もありますが電極にハンダ付けを行うので、この形状が望ましいです。
ハードオフで購入した3.4Vのアダプターです。プラグが妙な形状になっていますが、どうせカットするので問題ありません。電圧は3.4Vとやや高めですが、オキシライド(1.7V)2本分と考えればギリギリ平気かもしれません。作業の途中でこのアダプターは使えない事が分かりました。
ハードオフで3VぐらいのACアダプターは100円か300円で売られています。いろいろとありますが電圧は2.4V(ニッケル水素1.2Vの2本分)から3V(アルカリ電池1.5Vの2本分)、電流は1A(1000mA)以上の物を選びます。たまにDC(直流出力)ではなく、AC(交流出力)の物があるので気をつけた方がよいです。
ACアダプターのプラグを切断
ACアダプターのプラグをカットして被膜を剥ぎます。
単3変換アダプターを加工
電池を実際にセットして、ケーブルを出す位置に印を付けます。プラスチック製なのでドリルがなくても穴を開ける事ができます。
ケーブルを通してから実際に取り付けてみました。
引っ張り防止でケーブルを結んでおきます。ハンダ付けをしやすくするために、電極をヤスリでこすって傷を付けます。金属粉はブロアーや掃除機でしっかり取り除いておきます。
今回の極性はケーブルを出す側がプラスで逆がマイナスになります。ハンダ付けの準備が整いました。
ハンダ付け
金属の端子にハンダ付けを済ませました。ハンダが乗りにくいですが事前に電極部分に傷を付け、フラックスを塗ればなんとかなります。手早く済ませれば周囲の樹脂を溶かさずにハンダ付けできます。
最初に赤いケーブルの方に手を付けたのですが、ハンダごてを指に当てたりして手間取り時間がかかってしまいました。それで熱を加えすぎたせいか電極周りの樹脂が溶け、電極が取れかけました。内側の電極にハンダごてを当てて熱を加えながら逆側からラジオペンチで押してみたところ、やや斜めになりましたが電極が固定されました。
カメラの電池ボックスにも無理なく収まり、ACアダプターを単3の形状に変換するアダプターが完成しました。
ACアダプターの問題
動作前にそういえばACアダプターのチェックをしていないなとテスターで見てみたところ、電圧が3.4Vではなく4.85V、プラスと思っていた赤いケーブルがマイナス、マイナスと思っていた白がプラスでした。
3Vアダプターで使われているジャックが手元にあったので、ケーブルを途中で切ってジャックを取り付けました。ここにACアダプターが接続できます。
1AのMD用ACアダプターでは動作し、0.5AのSU-DH1用ACアダプターでは起動しませんでした。1Aのアダプターは3.5Vでしたがとりあえず動作しています。少々電圧が高めなので故障の原因になるかもしれません。
最初の目的とは若干違う物になりましたが、DCジャックを取り付ける事ができました。