キャンドゥの3灯テールライトのLED交換
100円ライトのLEDを高輝度の物に交換します。問題があったのでこちらに乗り換えました。
3灯テールライト
キャンドゥで売られている単4使用のライトとは別の「No.14861 自転車セーフティライト」です。違いは以下の通りです。
5灯テールライト | 3灯テールライト | |
LED数 | 5個 | 3個 |
---|---|---|
乾電池 | 単4電池 2本 | 単3電池 2本 |
点灯パターン | 7種類 | 3種類 |
電池が単4から単3になっているので筐体の大きさが若干大きくなっています。サイズは大きくなりましたがLEDの数は減っており、単4よりも容量がある単3電池が使えるので、より長持ちするかもしれません。
点灯パターンが7から3種類に減っていますが、点灯から消灯までにボタンを押す回数が8回から4回と半分になっています。左右に点滅するパターンが不要ならこちらの方が楽にON/OFFができて便利でしょう。
3種類の点灯パターンのうち、点灯と点滅は文字通りの動作をします。リズム点灯はパパッと素早く点滅したあとにしばらく消灯、続けて素早く点滅して消灯の繰り返しです。
ボタン回数 | 点灯パターン | 点灯状態 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | リズム点灯 | 点滅 | 消灯 | 消灯 | 点滅 | 消灯 | 消灯 |
2 | 点滅 | 点灯 | 消灯 | 点灯 | 消灯 | 点灯 | 消灯 |
3 | 点灯 | 点灯 | |||||
4 | 消灯 | 消灯 |
固定部品
固定部品の構成は単4ライトと同様ですが、形状が異なるので流用はできません。ネジのサイズは上のライトより若干大きいです。
筐体周り
光を当てても表面に少し反射する程度で、リフレクタとしての機能は期待できません。
裏面には固定部品に取り付けるための部品が付いています。中央のネジを外すとその部分が外れます。
裏面の部品を引っかけて固定します。固定時にボタンは下側になります。
分解方法と爪
ボタンの左右にくぼみがあり、そこにコインを差し込んでひねると爪が外れます。左右両方の爪を外します。
開くとボタンそばに爪があるのが確認できます。ボタンの逆サイドにも爪があります。この4つの爪で固定されています。何度も開け閉めをしているとそのうち折れそうです。
筐体内部
爪を外せばフタが開きます。横から見てみると外側のLEDが中央に向けて実装されていますが、特に意図はなくたまたまこうなったのでしょう。
基板とボタン
基板に付いているネジ2本を外すと基板が外れます。電池の金具は外さなくても基板を揺らしていれば外せます。
ボタンの構成部品です。これも単4ライトと同じようにそのうち接触不良になりそうですが、その時は接点を綿棒で掃除すれば改善するでしょう。ついでに電池の接点も磨いておくとよいです。
組み立て
基板を戻す時はボタンの取り付けが困難なので、電池の金具を持ち上げて外します。基板を取り付けたあとに金具を押し込んで戻しておきます。
電池を取り付けてフタを閉めます。フタを閉める時はボタンの逆サイドからはめ込みます。
LED交換
LEDを高輝度の物に変更してみます。
LEDは秋月で購入しました。10個も使いませんが、バラ売りはなかったので10個入りを購入しています。
名称 | 明るさ | 角度 | 価格 | 販売店 |
---|---|---|---|---|
超高輝度5mm広角赤色LED OS5RKA5B61P(10個入) | 48000mcd | 60° | \250 | 秋月電子 |
超高輝度5mm赤色LED OS5RKA5111P(10個入) | 75000mcd | 15° | \250 | 秋月電子 |
広角じゃない方のLEDもありましたが、テールランプの役割的に光が広がった方がよさそうなので広角を選んでいます。通常品は角度が60°から15°と狭くなっていますが、明るさの数値が1.5倍になっています。
元のLEDの取り外し
元のLEDを取り外します。
元のLEDの足の余分な分をカットします。
基板裏面からハンダごてを当ててLEDの足のハンダを溶かします。溶かした状態でLEDに力を加えると少し持ち上がります。それを左右交互に繰り返します。
LEDが外れました。2本足のLEDならこのように外した方が簡単だと思います。
残ったハンダを吸い取り機や吸い取り線で掃除しておきます。足がなくなった状態ならハンダの除去も簡単です。
LEDの極性
LEDには極性があり、逆に取り付けると点灯しません。LEDをよく見てみると幅の狭い電極と広い電極が見えます。「大抵は」狭い方がプラスで広い方がマイナスになります。元のLEDをよく確認して基板にメモを残しておきました。
OS5RKA5B61Pの加工
袋から高輝度LEDを取り出します。元のLEDと比べてみると同じように幅の広い部分と狭い部分が見えます。幅の広い方がマイナス、狭い方がプラスと決めつけ作業を進めています。
このLEDの足の根元は電極の幅そのままになっています。当然このまま基板に差し込むと引っ掛かって最後まで押し込めません。
ニッパーで少しずつ切り出し、小さな棒ヤスリで仕上げました。なんだか折れそうです。
加工したLEDを差し込んでみると奥までしっかり差し込めました。
LEDのハンダ付け
元のLEDをすべて外します。
極性をよく確認してからLEDを差し込み、テープで仮固定し、ハンダ付け部分にフラックスを塗り、ハンダ付けを行いました。足は適当な長さで切っておきます。
そんな感じに3本すべて取り付けました。
極性間違い
組み立て直して何度スイッチを押しても点灯しません。ふと思いついて秋月のホームページを開き、データシートをダウンロードして開いてみると
3.2と書かれているのが、ハンダ付け前にカットした部分の長さのようです。そちら側の足が「1」で、横の表記の「1」にはアノードと書かれています。マイナスと決め込んでいた幅の広い方がプラスだったようです。
LEDをすべて外し、1本だけ逆にして取り付けると点灯しました。
残りのLEDも取り付けました。この付け外し作業で各LEDの、ニッパーを入れた方の足が折れかかっていたので、点灯を確認した後にホットボンドで周囲を補強しておきました。
交換前後の点灯比較
写真ではわかりにくいですがかなり明るくなりました。
正面
側面
高輝度LEDはライトの横にある、画像奥の部分も照らされています。
問題点
固定部品周り
この固定部品、単4ライトと比べて取り付けに力が必要な割にしっかりした固定ができません。
固定部品をバラした状態で取り付けてみると、しっかりかみ合わずはみ出てしまっています。そこを指で押し込むとぴったりとはまりました。
ライト裏面です。固定部分に引っかける部品は、中央のネジと、そのすぐ上のくぼみと出っ張りで固定がされていますが、簡単にずれてしまいます。ここも指で押し込んだらしっかり出っ張りがくぼみにはまりました。
といった具合に固定部品に差し込むだけでは固定が怪しいので、気をつけた方がよさそうです。
固定部品をネジ止め
固定具に引っかける部品は筐体中央の穴でネジ止めされています。
そこをM2ネジで、引っかける部分と固定具をまとめて固定し、より強固な状態にしてみます。
ネジで固定具ごと固定ができました。
固定部品の補強
近距離では問題なかったのですが、数十キロ走ったあとに見てみるとテールライトが倒れていました。
固定具の結合部分のギザギザが削れてしまい、少しの振動ですぐライトが倒れるようになってしまいました。単4ライトではこんな事にはなりませんでしたが、単3電池で重みが倍近くになっているので固定具が耐えきれなかったようです。
手持ちに前照灯の固定金具に使われているギザギザのワッシャーがあったで、これを使って固定してみます。単3を4本使ったバッテリーライトの固定もできたので単3が2本のライトなら大丈夫でしょう。
固定具の凸部分が引っ掛かるのでヤスリで削り、ギザギザワッシャーを取り付けました。しっかり固定できています。
シートポストに取り付け、ネジをしっかり締めているとパチン!と音が鳴りバンドが切れてしまいました。
固定部品の代用
手元にキャットアイのリフレクターに使われていた固定部品があったので、試しに付けてみるとしっかり固定できました。中古のリフレクターは投げ売りされているので、そのあたりから流用してみるのもいいかもしれません。
浮き上がる金具
電池を入れてフタを閉めてそのまましばらく放置したあと、透明のフタから見える電池が斜めになっているのに気づきました。フタを開けてみると、画像のように電池の金具ごと浮き上がっています。電池と金具を入れ直してまたしばらく放置してみると、今度はフタを開けた時に電池が飛び出しました。
フタがあるので電池が浮き上がった状態でも点灯はしますが、内部から外側に力がかかり付けると、フタを固定する爪にダメージが蓄積していきそうなので対処します。
適当な紙を用意します。今回はレシートを使ってみます。
レシートを適当に折り、ハサミで端子に合うように切り出し、裏側に差し込みます。差し込んだ時の余分な分はニッパーを使うとカットしやすいです。かなりきつめなので電池端子に布を当てて押し込みました。
それまでは数分で浮き上がっていた金具が一晩放置しても浮き上がりませんでした。
浮き上がる電池
金具は浮かなくなりましたが、ちょっとした振動で電池が浮き上がってしまいます。金具の形を変えるなど手を入れてみましたが、結局うまくいかずにあきらめて処分しました。