車輪交換とオートライトの導入

年季の入ったママチャリの車輪をハブダイナモ付きの物に交換し、オートライトを取り付けます。交換用の車輪とライトを用意できれば、前輪なのでレンチだけで簡単に交換ができます。車輪の調達と処分は面倒ですがオートライトはとても便利です。

はじめに

表面が削れたタイヤ

10年以上経過して表面の削れたタイヤの交換を頼まれた時に、今回のオートライトセットが安く売っているのを見かけました。ちょうどライトも壊れていたのでタイヤとライトの交換を行うことにします。

作業はナットを数回外して締めるだけで簡単に交換ができます。元の車輪は粗大ゴミ扱いで300円で引き取ってもらいました。地域によって処分方法が変わるので役所のホームページなどで確認してください。

ブロックダイナモとハブダイナモ

ライトを車輪側に倒して明かりをつけるブロックダイナモは結構な負荷がかかり、ペダルをこぐのが大変になります。負荷はかかるし明かりをつけるのにいちいち手間がかかるためか、町中では多くの無灯火の自転車が往来しています。

オートライト ハブダイナモ

オートライト搭載の自転車には前輪のホイールの中央部分にハブダイナモという発電装置(右側の画像中央)が仕込まれており、車輪の回転に伴い発電もされます。

ブロックダイナモは発電中に負荷がかかりますが、このハブダイナモは普段こぐのと変わらない力で発電できます。ブロックダイナモでは明かりを付けるためにタイヤ側に傾けてスイッチを入れますが、オートライトは名前の通り暗くなると自動的に明かりが点灯し、明るくなれば消灯します。負荷も手間もかからず自動で明かりがオン/オフされるので夜道も快適に走れます。

SANYO オートライトアルミリムセット

ハブダイナモ内蔵タイヤ 付属のライト

ハブダイナモ内蔵のホイールに、チューブ、タイヤが初めから付いています。更にこのハブダイナモ用のオートライトも付属します。元のタイヤのサイズを確認し、同じサイズの物を購入してください。

使用工具

前輪を止めているナットが14mmなので14mmのレンチ、元のライトを止めていたナットが10mmなので10mmのレンチ、の2本です。

古い車輪の取り外し

ナットの位置 レンチでナットを外す

前輪の左右にあるナットを外します。

重ね合わせの順番 重ね合わせの順番2

ナットを外したら車輪を取り外す前に、どんな順番でフレームやかごの支えなどが取り付けられているかよく確認しておきます。

車輪付近の部品の取り外し 車輪取り外し後

確認が済んだら部品をばらして車輪を外します。

新旧の車輪

古い車輪が取り外せました。

新しい車輪の取り付け

車輪の取り付け 車輪の取り付け2

今度は逆の手順で新しい車輪を取り付けていきます。

車輪の取り付け3 車輪の取り付け4

元の順番通りに部品を取り付けたら、最後にナットを締めて車輪の取り付けが完了です。

ハブダイナモの端子 端子を上向きに

ナットを締めるときに注意点があります。ハブダイナモにオートライトと接続するための端子がありますが、ナットを締めるときにこの部分も一緒に回ってしまいます。何度か締め直しながらこの端子部分が上向きになるように調整してください。

新しいタイヤ

車輪の交換が終わり、ぼろぼろだったタイヤも新品に生まれ変わりました。

古いライトの取り外し

ブロックダイナモのナット ナットの取り外し

オートライトを取り付けるために、ブロックダイモのライトを取り外します。

ナットの取り外し

古いライトがはずれました。

新しいライトの取り付け

オートライトのナット オートライトの取り付け

ナットで締めてオートライトを固定します。

ケーブルを支柱に巻き付ける ケーブルの先端を端子に差し込む

オートライトから出ているケーブルを支柱に巻き付け、ケーブルの先端をハブダイナモから出ている端子に差し込みます。

ブロックダイナモのナット

この端子は結構固めです。

付属ライトを交換

手前比較 上面比較

ブリヂストンのホワイトフラッシュスリムII点灯虫に交換します。0.5W白色LEDに、元のライトと同じJ1端子を持ちます。ハブダイナモと異なるメーカーの製品でも端子が合っていれば大抵使う事ができます。

交換後支柱付近 交換後側面

ライトを固定し、支柱にケーブルを巻き付け、J1端子を差し込みます。元のライトと同じ手順で取り付けができます。

ホワイトフラッシュスリムII点灯虫

スリムII点灯虫前面 スリムII点灯虫右側面

前面は光が拡散するような加工がされています。明かりの強さは弱めですが真っ暗な場所ではそれなりに効果があります。走行中、右側面のロゴの隣の部分がオレンジ色で点滅します。

スリムII点灯虫金具 スリムII点灯虫背面

金具は外側に広がっているので自転車によってはライトガード用の支柱に接触するかもしれません。背面に光センサーとAUTO/常時点灯の切り替えスイッチがあります。

部品購入の補足説明

購入品などの補足です。

オートライトを取り付けるために必要な部品

ハブダイナモが付いていない自転車に必要な部品は以下の2つです。

必要な工具

今回は以下の2つの工具だけで交換ができました。どちらも100均ショップで購入できます。

前輪のナットは大体が14mmレンチで行けそうです。元のライトの取り外しには10mmレンチ以外にもプラスドライバーや他のサイズのレンチ、サビで固まっている場合はプライヤーなどが必要になる場合もあるかもしれません。Vブレーキが前輪に使われている場合、緩めないと車輪が外せないので六角レンチが必要になります。

車輪購入の注意点

購入場所

Amazonや通販などで取り扱われています。オークションで出品される事もあります。それらで「ハブダイナモ」と検索すれば商品が見つかります。今回の車輪とライトのセットは4000円強でオークションで購入しました。

車輪とハブダイナモ

ハブダイナモは、中央の発電装置単体と、車輪に組み込まれた完成品の2種類が販売されています。ハブダイナモ単体にスポークを付けて自前で組み上げるには技術や道具が必要なので、車輪の完成品を購入した方が良いと思います。

車輪の大きさ

今回のような普通の大きさのママチャリやシティサイクルなどの軽快車の多くは、26か27インチのタイヤが使われています。なので26インチ用、27インチ用と銘打たれているハブダイナモ付きタイヤから、今使っているサイズと同じ物を選びます。それ以外の自転車には種類がいろいろあるのでよく調べた方がよいです。

J1端子とJ2端子

J1端子とJ2端子ハブダイナモに取り付けられている端子の種類です。

J1端子

今回は画像のように端子が1つのJ1端子のハブダイナモでした。J2端子はこの端子が2つ付いています。

J1端子のライトはJ1/J2どちらでも利用できます。

J2端子のライトをJ1端子で使うにはアダプタを取り付けるか、少し加工が必要です。アダプタと言っても大がかりな物ではなく、円形の小さな金属板で数百円と安価です。

J1とJ2のどちらが良いかは、購入予定のオートライトの端子に合わせておけば良いです。どちらを選んでも大して問題はないので好きな方を選んでください。

J1端子のGND

J2端子の1つ多い端子は、J1端子のハブダイナモの軸にあるGNDに相当します。アダプタは、ハブダイナモの軸(GND)に端子付きの金属板を取り付けて、J2端子と同じ2端子仕様に変更します。

J2用ライトの空いてるケーブルを加工して、直にJ1端子のハブダイナモの軸に取り付けても同じ効果です。

他にE2端子のハブダイナモもありますが、E2端子にJ1端子のライトを取り付けにあるように、少し加工すればJ1端子のライトなどを取り付けられます。

6V-2.4Wと6V-3W

ハブダイナモの出力の強さです。3Wの方がより電力を引き出せますが、国産ライトなら大抵は2.4W用なので、2.4W品で問題ないです。軽快車用で3Wの物はあるかもしれませんが、なかなか見かけません。

オートライト関連

J1端子とJ2端子

ハブダイナモに合わせて選んでください。上で触れたようにどちらでも付けられない事はないので、アダプタが必要になるかどうか注意する程度で十分です。

LEDの数

LEDが多く実装された製品もありますが、多数のLEDに電力を分散する形になるので、必ずしも数が多い=明るい とはならないです。かといってLED1本だから電力全てが投入されて明るいとも限らないので、製品次第です。

型落ち品と新製品

LEDは改良が加えられ進化しているので、新しい製品に使われているLEDの方が明るさは期待できます。じゃあ古いのがダメかというと、少し古いぐらいなら問題ないと思います。

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