J1端子用分岐ケーブルの作成

6V/2.4WハブダイナモJ1端子用の分岐ケーブルを作成します。

ハブダイナモとカゴ付きの自転車なら、あとからカゴの下に取り付けるタイプのオートライトを実装できます。その場合ハブダイナモの端子は1つだけなので、元々付いている前輪右側のライトは取り外すことになります。しかし分岐ケーブルを用意すれば、カゴ下と前輪右側のオートライトの2台を同時に点灯させることができます。

ゆっくり自転車を押す発電量が少ない状態でも、片方は点滅したので安全性はそのままです。2台搭載ということでスポット/ワイド配光を組み合わせたり、同系統の配光で明るさの底上げなどができます。

注意事項

以前は電球を駆動するためにハブダイナモの出力は6V/2.4Wが主流でしたが、2020年頃から6V/0.9Wのハブダイナモが増えてきました。0.9Wだと分岐すると厳しいかもしれません。

また、以前2.4WのハブダイナモにBridgestone HL200とST05を付けたところ、ST05のメインLEDはほとんど点灯しませんでした。消費電力が高い機種を使うと電力が足りず、片方しか点灯しません。0.9W向けライトなら2.4Wに2台ぶら下げても大丈夫でしょう。

今回メインで使ったHL240はHL200より数世代新しいせいか効率がよくなったようで、他のLEDオートライトと組み合わせても問題なく点灯し、2台分の明るさが足される形になりました。

分岐ケーブルの作成

#110ファストン端子 AWG18金属線

#110ファストン端子と適当な金属線の切れ端を用意します。画像のケーブルのサイズはAWG18でした。細すぎると半分に分けたときに使えず、太すぎるとファストン端子に収まらなくなるので適度な太さを選びます。

被膜を剥いで半分に分ける ハンダメッキ

被膜を剥いで金属線を半分に分けてねじります。露出した金属線にフラックスを塗り、ハンダを盛ってハンダメッキをします。メッキした部分をラジオペンチでつぶして平らにすると、オートライトの端子が取り付けやすくなります。

逆側の被膜を剥ぐ 端子を取り付ける

逆側の被膜を剥いで端子を取り付けます。専用の工具を持っていないので、ラジオペンチで折りたたむようにケーブルを圧着しました。

分岐ケーブル完成

これで2台のオートライトが接続できるようになります。分岐部分はホットボンドを多めに盛って補強しました。

取り付け

ライトを2台取り付けて分岐ケーブルと接続します。

逆側の被膜を剥ぐ 端子を取り付ける

右側に3LEDのSANYO NH-S101と、カゴ下に3LEDのBridgestone HL240を取り付けて、支柱に配線を巻きました。先にライトの線2つを分岐ケーブルに取り付けました。

逆側の被膜を剥ぐ 端子を取り付ける

分岐ケーブルをハブダイナモのJ1端子に取り付け、振動対策で分岐ケーブルを支柱に固定しておきました。

合計6LEDとなりましたが問題なく点灯しました。HL240の配光に加えてNH-S101のよく伸びる配光が加わって遠くまで照らします。

使用状況による負荷

ハブダイナモは発電機構を内蔵するため重く、ライトが点灯するとさらに重くなると言われています。そこで自転車の前側を持ち上げた状態で、手でタイヤを回してから止まるまでの回転数を調べてみました。

組み合わせはライトなし、右側にBridgestone ST05(メインをCREE XP-G R4、サブを高輝度LEDに交換済)、カゴ下にBridgestone HL240、2台同時点灯の4種類です。

なしST05HL2402台
回転回数約11回約8回約7回約5回

自転車に乗ってるときはライトの有無による重さをあまり体感できませんが、今回のテストでは明確な違いが現れました。ハブダイナモの発電量に応じて回転時の負荷が明確に変わります。

回転数が半減している2台同時点灯はとても重そうに見えますが、実際に乗ってるとあまりそんな感じはしません。

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