BUFFALO BSHSUH05BK
バッファローのPC専用のUSBヘッドセットで、2011年から販売が続いているロングセラーモデルです。3000円強の低価格ながら、ドライバーユニットを左右合計8つも搭載する5.1chリアルサラウンドヘッドホンなので、ちょっとした設定を行うとより力を引き出せます。
ドライバのインストール
Windows 10での作業例です。
インストール
ダウンロード
ドライバをダウンロードして解凍します。解凍したフォルダの深い階層に目的のファイルがあります。
デバイスマネージャ
WindowsキーとXキーを同時押ししてからMキーを押すと、デバイスマネージャが起動します。ツリーのサウンド、ビデオ~を開いてUSB Sound Deviceを右クリックしてドライバの更新を選択します。
古い方の純正ドライバを入れている場合、USB Multi-Channel Audio Deviceと表示されます。今後もBSHSUH05設定用のコントロールパネルを使うなら、先に新旧コントロールパネルを参照してください。
ドライバのインストール
- 「コンピューターを参照してドライバーを検索」をクリック
- 「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」をクリック
- 「ディスク使用」ボタンをクリック
- 「参照」ボタンをクリックして、解凍したinfファイルがあるフォルダを指定してOKボタン
USB Audio Class 1.0 and 2.0 Device Driverの表示を確認して、下の次へボタンを押すとドライバの更新が完了します。更新直後は音量が最大になっているので下げておきます。続けて各種設定を行います。
新旧コントロールパネル
コントロールパネルがなくても大体の設定はできるので、不要ならこの項目は飛ばしても構いません。
左の古いコントロールパネルは上記のドライバを入れると使えなくなります。右の新しいコントロールパネルならドライバを更新してもそのまま利用できます。
公式サイトの純正ドライバは自己解凍形式の圧縮ファイルです。実行するとCドライブにBUFFALOフォルダを作り、そこにファイルをコピーしてセットアップが自動的に開始されます。これは古いコントロールパネルをインストールするのでキャンセルします。
解凍したファイルの中に[20150812][--][Buffalo]CM6206_6206LX_WIN10-1.01(QR).zipというファイルが混ざっています。このzipの中にあるsetup.exeを使うと新コントロールパネルがインストールされます。
旧コントロールパネルがある状態で新コントロールパネルを入れる場合、上書きはされないのでアンインストールが先に行われます。OS再起動後に再びsetup.exeを実行して新コントロールパネルをインストールします。そのあと上記のドライバ更新作業を行います。
各種設定
8つのスピーカーを活用するための設定を行います。
チャンネルの設定
タスクバー右側にあるスピーカーアイコンを右クリックし、サウンドを選ぶと設定画面が起動するので、上部にある再生タブを押します。USB Sound Deviceのスピーカーを右クリックし、スピーカーの設定を選択します。
5.1サラウンドを選択したあと、次へボタンを何度か押して設定を完了します。途中でキャンセルすると設定は変更されません。
拡張機能の設定
USB Sound Deviceのスピーカーをダブルクリックして、プロパティを開きます。
ドライバを入れると表示されるEffectsタブを選択し、Disable all effectsのチェックを外し、EqualizerとSpeaker Shifterのチェックを入れ、Equalizerの文字をクリックして選択状態にし、右下のSettingsボタンを押します。
Equalizerの設定
クリックはせずに30Hzから16kHzまで各帯域のバーの上にマウスカーソルを移動させ、ホイールを下方向に6目盛りずつ回していきます。すべての帯域のつまみを下げたら右下のCloseボタンを押して閉じます。初期状態に戻したいときはResetボタンを押します。
Virtual Speaker Shifterの設定
Speaker Shifterの文字をクリックして選択状態にし、右下のSettingsボタンを押します。
クリックはせずにLFのバーの上にマウスカーソルを移動させてホイールを下方向に1目盛り、RFのバーの上にカーソルを移動させて上方向に1目盛り回し、最後に右下のOKボタンを押します。
マウスのクリックやクリックしたあとにキーボードの矢印キーでつまみを動かせますが、最後にホイール操作を入れないと設定は反映されません。キー操作で細かな操作は可能ですが、設定は大雑把に反映されるので意味はないです。
Flex Bassの設定
設定項目を下にスクロールさせて、Xear Surround MaxとFlex Bassにチェックを入れます。Flex Bassを選択して、右下のSettingボタンを押します。
ここの値は好みでCut-offを100Hz前後、Levelは6dB以下に、Largeのチェックを入れるとFlex Bassの対象外になるのでそのままにしておきます。
設定が済んだら下にあるOKか適用ボタンを押して完了です。
Equalizer APO
Equalizer APOを適用すると、一部機能が動作しなくなります。
動作○ | Speaker Shifter、Xear Dynamic Bass、Xear Audio Briliant、Xear Surround Max |
---|---|
動作× | Equalizer、Environment、Xear Smart Volume、Flex Bass |
Equalizer APOのConfiguratorからBSHSUH05(表示はUSB Sound Device)のチェックを外して、適用を解除すれば動作します。
拡張機能の内容
前の項目で設定した機能の内容です。
8スピーカーのための機能
ホームシアターの5.1ch再生ならスピーカーが6つあればよいですが、ヘッドホンでは左右が完全に分離しているので、センターとウーファーが左右それぞれに必要で合計8つのスピーカーになります。
Equalizer
BSHSUH05内蔵のUSB-DACは4台のヘッドホンを同時駆動するような状態で出力に余裕がなく、負荷がかかると一瞬音量が落ち込んで音量がふらつきます。
Equalizerは音質を調整する機能ですが、今回は全帯域を6dB下げて出力に余裕を持たせ、音量安定化に利用しています。
Virtual Speaker Shifter
BSHSUH05はフロント/リアスピーカーがありますが、隣接しているので前後の区別はしづらいです。
Shifterはスピーカーの位置を擬似的に変更する機能です。今回の設定は横から聞こえる音を前方に移動させて、前後の区別がしやすくなります。Test_AC3_v2.0.aviを倍速再生しながらShifterをON/OFFすると効果が分かりやすいです。
Distanceは音量を増減させて距離を再現する設定で初期値は-4dB、範囲は-13dB~+4dB、ホイール2目盛りごとに1dB変化します。
Surround Max
BSHSUH05は片側に4つのスピーカーがありますが、ステレオ音声ではフロントしか音は出ません。
Surround Maxはフロントをリア/センターに振り分けて5chなどに拡張する機能です。Shifterで前方定位をさせておけば、ステレオでも前や横から音が聞こえるサラウンド再生になります。
Flex Bass
BSHSUH05のウーファーは他3つより大きく低音再生向けですが、サラウンド音声のLFE信号(重低音)が入ったときのみ動作します。この設定を行うと普段動作しないウーファーを活用できます。
Flex Bassはフロント/リア/センターの低音をウーファーに肩代わりさせる機能です。設定した周波数までの低音をウーファーに流し、それ以外のスピーカーでは設定した周波数以下の低音をカットします。値が100Hzなら100Hzでスパッとカットはせず、その直前から緩やかに下がっていきます。
ONにした状態で設定画面の数値をホイールで操作すると即反映されるので、実際に曲を流しながら調整ができます。