audio-technica ATH-SJシリーズ
オーテク製ポータブルヘッドホンのエントリーモデルの分解を行います。
目次
ATH-SJシリーズのラインナップ
06-08 | 2010 | 2013 | 2018 | |
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5シリーズ | SJ5 | SJ55 | S500 | |
3シリーズ | SJ3 | SJ33 | S300 | |
1シリーズ | SJ1 | SJ11 | S100 |
SJの後継に折りたたみ機能が省略され、ケーブルが片出しになったSシリーズが続きます。
仕様
1シリーズ | 3シリーズ | 5シリーズ | |||||||
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型番 | SJ1 | SJ11 | S100 | SJ3 | SJ33 | S300 | SJ5 | SJ55 | S500 |
発売 | 2008/03 | 2010/11 | 2013/10 | 2006/11 | 2010/11 | 2013/10 | 2006/11 | 2010/11 | 2013/10 |
価格 | ¥2400 | ¥2000 | ¥4000 | ¥3300 | ¥3500 | ¥5000 | ¥4800 | ||
型式 | 密閉ダイナミック型 | ||||||||
口径 | 36mm | 40mm | |||||||
コイル | CCAW | ||||||||
帯域 | 15-22kHz | 10-23kHz | 10-24kHz | 8-25kHz | 8-26kHz | ||||
抵抗 | 32Ω | 48Ω | |||||||
感度 | 104dB | 108dB | 103dB | 105dB | 104dB | ||||
入力 | 500mW | 800mW | |||||||
長さ | 1.2m | ||||||||
質量 | 90g | 125g | 110g | 130g | 120g | 140g |
ATH-SJ1の分解
オーディオテクニカの安価な携帯用ヘッドホンATH-SJ1です。ヘッドバンドが折れているので分解して部品取りをします。
携帯用ではおなじみの折りたたみや反転機構があります。
イヤーパッドは外枠の溝にはめて固定されているので、パッド内側に指を入れて外側に引っ張れば外せます。
パッドとハウジングのサイズです。ハウジングの赤丸部分のネジを外すと開く事ができます。
ハウジング内部です。ドライバーユニットは外枠を含めると40mmぐらいですが、単体ではもう少し小さくなります。
ケーブルの取り外し
ユニットの端子は画像左側がプラスになります。
端子部分にハンダごてを当てて端子からケーブルを外しました。そのあとケーブルストッパー代わりの結び目をほどくと、ケーブルをハウジングから取り外せます。
取り外したケーブルです。ハウジングの下に付いているケーブル保護のゴム部品もついでに回収しておきます。
ドライバーユニットの取り外し
端子付近の接着剤をカッターで削って、ユニットのマグネット(出っ張っている)部分をつかんで持ち上げたら外れました。この接着剤の部分は後述の細い線が通っているので慎重に行う必要があります。
もう片方は素手で外せなかったので、プライヤーでつかんで外しましたが傷が付いてしまいました。
ユニットのサイズは外枠がないと36mmです。上で触れたユニット内の線は外側の黒い接着剤の部分を通って端子にハンダ付けされています。
ヘッドバンドの分解
バンド内側にあるネジを外し、ネジ穴に先の細い針などを差し込んで軽く持ち上げると、ハウジングの方にスライドさせる事ができます。
分解できました。
バンドの先端にある可動部のネジを外し、ネジ穴に先の細い針などを差し込んで軽く持ち上げると、この部分のパーツを外す事ができます。
ネジ止めされていたパーツを外した後、適当に引っ張ったら可動部分が外れました。
バンドの折れた場所です。負荷がかかる場所なので、こうなってしまうと補修は難しいでしょう。
ATH-SJ3の分解とプラグ交換
分解と先端が切れたケーブルに3.5mmミニプラグを取り付けます。
外観とハウジングの中身
オーテクのポータブルヘッドホンATH-SJ3です。ケーブルは両出しになっています。
両出しなのでヘッドバンドにコードは通されていません。ハウジングは縦方向は反転、横方向は90度回転させることができます。
折りたたむことができます。
イヤーパッド
イヤーパッドは劣化して表面がボロボロになります。取り外して風呂場で手洗いするときれいになりました。
パッドはハウジングの縁に引っかけて固定されています。内側に指を入れて外側に引っ張ると外せます。途中引っ張っても外れない場合は左右に動かしながら引っ張ります。
イヤーパッドは直径70mmです。
ハウジングの中身
ネジ3本を外すとハウジングが開きます。
ドライバーユニットの直径は40mmです。
ドライバーのアサインは画像左がGND、右側がプラスです。緑色の線が左ch、赤色の線が右chになります。プラス側に青色の印が付いています。
3.5mm端子取り付け
ケーブルの先端が切れています。
いったん先端をカットして皮膜を剥ぎます。皮膜を剥いだら先端を紙ヤスリで、ケーブルをなでるようにヤスリがけして表面の皮膜を剥ぎます。細いので力を入れると線が切れます。中の2本の線を同時にやると1つにまとまってしまうので、2本をしっかり分けた状態でヤスリがけをします。ヤスリがけが終わったらGNDをまとめます。
3.5mm端子です。端子を回すと分解できます。
画像手前の短い端子がLchで緑色のケーブル、奥の若干長い端子がRchで赤色のケーブルを接続します。底の長い端子がGNDになります。
ハンダ前に外枠を忘れずに通しておきます。
Rchをハンダ付けし、ラジオペンチで爪をつぶしてケーブルをつかみ、GNDにハンダ付けしました。
Lchをハンダ付けして外枠を付けて終了です。