audio-technica ATH-AD700
分解しかかってるAD700から部品取りをします。
ATH-AD700の仕様
世代別同グレードの一覧です。AD700は10年近く販売された息の長いモデルでした。仕様的にはどれも似ていますが、700Xのケーブルが製造中止のPCOCCからOFCへ変更されています。700と700Xは3Dウイングサポートですが、受け皿の形状が変更されています。
型番 | ATH-AD7 | ATH-AD700 | ATH-AD700X |
---|---|---|---|
世代 | 第1世代 | 第2世代 | 第3世代 |
発売日 | 00/11/21 | 03/10/21 | 12/11/16 |
価格 | ¥16000 | ¥15000 | |
ウイング | ニューウイングサポート | 3Dウイングサポート | |
形式 | オープンエアーダイナミック型 | ||
ハウジング | アルミニウム製ハニカムパンチングケース | ||
ドライバ | φ53mm、CCAWボビン巻きボイスコイル | ||
感度 | 101dB | 98dB | 100dB |
再生周波数 | 5~30000Hz | ||
最大入力 | 500mW | 700mW | |
抵抗 | 32Ω | 38Ω | |
質量 | 240g | 280g | 265g |
イヤパッド | ベルベット調 布製イヤパッド | 起毛素材イヤパット | |
プラグ | φ3.5mm金メッキステレオミニプラグ | ||
コード | |||
シース | チタン配合シース | TPEシース | |
素材 | ハイブリッドPCOCC | OFC | |
片/両出し | 片出し | ||
長さ | 3.0m | ||
型番 | ATH-AD7 | ATH-AD700 | ATH-AD700X |
部品取り
ウイングサポートが根元からもげていたりするなど、いろいろとひどい状態のATH-AD700を分解します。アルミのハウジングがベコベコになっていますが、試しに後ろから押してもうまくへこみを戻す事はできませんでした。
イヤーパッド周り
ハウジングのサイズは110mmです。同じサイズのイヤーパッドを流用したりされたりできそうです。ここのネジを外すとハウジングが分解できますが、No0の細いプラスドライバーが必要です。
パッドは側面の溝に引っかけます。場所によって厚みが違うのでパッド取り付け時は注意が必要です。
ハウジングの中身
ネジを外してハウジングを分解しました。中に入っているスポンジは指でつまんで外せます。
ドライバ
ドライバ付近のネジ3本を外すと、ドライバが取り外せます。
左側ドライバの外から来たケーブルの配線
外から来たケーブルは左右音声とGNDの3本です。右chの線が赤、左chが白、GNDは青い線が使われています。マグネット上の赤い点がある方の端子がプラスの目印になります。
左ドライバから右へ向かうケーブルの配線
右ch音声とGNDが細いケーブルで右側に向かっています。GNDは左右共通なので、左も右もつながっています。
右側ドライバの配線
右側のドライバも同じようにして取り外しました。こちらは2本ケーブルが来ているだけなのでシンプルです。
ドライバの取り外し
ドライバの周囲にあるネジ3本を外せば、ドライバが筐体から離れます。
ドライバにつながっているケーブルをハンダごてで外せばドライバが取り出せます。どちらのドライバも画像右側に目印の赤点があります。
ケーブルの取り外し
ケーブルはストッパーとして途中で固結びされているので、それをほどけば取り出せます。「ハイブリッドPCOCC」というそれなり?のケーブルが使われているので、他の機器に移植してみるのもいいかもしれません。
ハウジング周りの分解
アルミニウム製ハニカムパンチングケースは指で押せば外れます。
ハウジング結合部は固定ピンで固定されています。
固定ピンをラジオペンチなどでつまんで引っ張ればはハウジングが切り離されます。左右のドライバをつなぐケーブルはここを通っているので、もし右側から音が出なくなった場合は、ここを分解してケーブル交換する必要があります。隙間の一つに用途が分からないチューブのような物が入っていました。
組み立ての時はワッシャーを先に入れて固定ピンを押し込めば固定できます。
パンチングケースの外側に付いているメーカーロゴは両面テープで付いているので剥がせます。
他のヘッドホンなどに貼り付ける事ができます。
ウイングサポート
ウイングサポートの根元内側にあるネジ2本を外すと土台部分が外せます。ここの両端に2本の金属製ヘッドアームの末端が引っかけられています。金属アームはここを外せば取り出せますが、片方は左右をつなぐケーブルが通っているので取り外しは面倒です。
横から見るとウイングサポートの押さえる力を作り出すバネが見えます。