LUXMAN LXU-OT2
オーディオ雑誌Stereo付録USB-DACの部品交換やケースの作成を行います。
USB端子の接触不良
手持ちの基板はUSB端子が緩くなって少し触れただけでPCから認識されなくなるようになりました。
その場合、USBプラグの上下の隙間に紙を無理がない程度詰め込めば、しっかり固定されて接触が改善します。レシートの紙を折りたたみ、上下に差し込める程度に小さく切り取って取り付ければよいです。
USB端子内部の金属部品を持ち上げても効果はありますが、あまり長続きしません。
外観
毎年恒例?のStereo誌2013年1月号の付録です。去年のLXA-OT1はパワーアンプで、今年はヘッドホンアンプ付きUSB-DACになります。OT1はアナログ入力のため音声機器ならどんな物でも接続できましたが、OT2はUSB入力のみなので接続先はパソコンに限ります。
付属品はダンボールに納められていて、支柱やプラスチックの簡易保護カバーなどが入っています。付属のケーブルにはラックスマンのロゴが入っていて端子は金メッキです。
本体は基板むき出しなので付属の支柱とカバーを取り付けるか、何かしらの対策をしないとすぐ壊れてしまうでしょう。
簡易カバー
プチプチのエアキャップを縦長に折り曲げました。
エアキャップの端に基板を乗せて巻き付け、仕上げにビニールひもで縛って完成です。こんな状態でも半年以上問題なく使えています。
16V化
154ページの電圧変更を行ってみます。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C4用コンデンサ | MUSE FG 25V 100uF | \20 | 1 | \20 | 秋月電子 |
C3用コンデンサ | MUSE FG 25V 220uF | \40 | 1 | \40 | 秋月電子 |
電圧変更用 | REX音響用炭素皮膜抵抗 4.3kΩ | \20 | 1 | \20 | 千石電商 |
コンデンサはどうせ変えるならと言う事でニチコンのオーディオ向けコンデンサのファインゴールドを選びました。抵抗は音響用を選ぶ必要はなかったのですが、4.3kΩの物が見あたらなかったので今回の物にしました。
オーディオ向けコンデンサの大きさ
耐圧25V容量220uFの通常とオーディオ向けの大きさ比較です。同じスペックながらオーディオ向けの方が一回り大きくなっています。
高さもオーディオ向けの方が高くなっています。今回は高さ制限がないので胴回りだけ気にすれば大丈夫ですが、ケースなどの狭いスペースに納める場合は注意が必要です。また、オーディオ向けコンデンサは足の太さも大きくなっており、もとの0.48mmに対して0.58mmになっています。太すぎると基板の穴に足が通らない事もあります。
耐圧や容量が増えるほど通常品との差が大きくなっていきます。今回はオーディオ向けコンデンサMUSE FGを購入しましたが、同社の上位品MUSE KZではさらに大きくなります。
交換前の電圧
約12Vです。
作業
抵抗の取り付け
抵抗を取り付けしやすいようにラジオペンチで曲げます。高さは元のコンデンサより少し低くなる程度にしました。カット時に微妙にずれていたので、両端の足の長さをヤスリで整えておきました。長さを合わせないと取り付け時にまっすぐに立てる事ができません。
R30の位置に抵抗を取り付けますが、そばのコンデンサが邪魔で取り付けられないので外します。
コンデンサを外しました。これぐらいのスペースがあれば抵抗の取り付けもできそうです。
抵抗を取り付けます。チップ抵抗の両端にフラックスを塗り、ハンダごての先端にハンダを少し盛ってから、ラジオペンチで抵抗の上の部分をつかんで位置を合わせて押さえ込み、ハンダを盛ったこての先端を足に当ててハンダ付けしました。ハンダごてはすぐに離さずに数秒程度気持ち長めに当てておくとしっかり取り付けられます。
外したコンデンサを戻しておきます。抵抗の高さをコンデンサ以下にしてあるので、そばのコンデンサがちょっとしたガードになります。
C3コンデンサ交換
コンデンサを外します。
コンデンサを取り付けます。スペースはぎりぎりでしたがぴったり収まりました。
C4コンデンサ交換
コンデンサを外します。
コンデンサを取り付けます。これで作業が終了です。
交換後の電圧
電圧が約16Vになっています。
作業後
交換直前に使っていたUF-30のボアボアとした低音が改善しました。
抵抗交換
153ページの抵抗交換を行ってみます。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
HPA用R8/R10抵抗 | DALE RN55 33.2Ω | \50 | 2 | \100 | 千石電商 |
LINE用R5/R6抵抗 | REY音響用金属皮膜抵抗 300Ω | \30 | 2 | \60 | 千石電商 |
ヘッドホンアンプ用にRN55を選びました。自作機器で全ての抵抗をDALEにすると結構な金額になりますが、今回のように単発で使う分には安い物です。ついでにRCA直前の抵抗も変更してみます。
作業
抵抗の足曲げ
ヘッドホンアンプ用の抵抗は余裕があるので普通に足を曲げればよいです。ライン用の方は穴の感覚が抵抗の大きさとほぼ同じなので少し手を加えます。
300Ωの抵抗の足をそのまま下ろさず、カーブを作って曲げます。これで無理な負荷なく取り付けができます。
ヘッドホンアンプ用抵抗の交換
抵抗を外します。
新しい抵抗を取り付けます。
ライン用抵抗の交換
抵抗を外します。
新しい抵抗を取り付けます。
交換後
UF-30では変化を感じませんでしたが、ATH-CL6Rに変えてみるといい具合に聞けます。電圧変更の段階で聞いた時はさほど良くなった感じはなかったような気がするので、抵抗の影響が多少はあるのかもしれません。
コンデンサ交換
154ページのコンデンサ交換を行ってみます。もし次の項目のように全てのコンデンサを交換する場合は同時にした方が楽です。
購入部品
以下の部品を購入しました。
ライン出力用カップリングコンデンサ
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C88/C31用コンデンサ | MUSE FG 50V 10uF | \10 | 2 | \20 | 秋月電子 |
C39/C38用コンデンサ | MUSE FG 50V 22uF | \20 | 2 | \40 | 秋月電子 |
耐圧は50Vもいりませんが小容量の低い耐圧の物はなかったので50Vにしています。
ヘッドホンアンプ用カップリングコンデンサ
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C16/C21用コンデンサ | MUSE FG 50V 4.7uF | \30 | 2 | \60 | 海神無線 |
C45/C32用コンデンサ | MUSE KW 25V 220uF | \110 | 2 | \220 | 三栄電波 |
C45/C32のコンデンサは隙間がないのでFGより小型のMUSE KWを使います。
ライン出力用コンデンサ交換
C88/C31用コンデンサ
コンデンサを外します。
コンデンサを取り付けます。
C39/C38用コンデンサ
コンデンサを外します。
外側の3つのコンデンサだけ極性が変わっているのを忘れて逆向きに付けてしまいました。付け外しは面倒なので取り付け前によく確認した方がよいです。
ヘッドホンアンプ用コンデンサ交換
今回はコンデンサが隣接しているので4本まとめて外しました。
コンデンサを取り付けて作業終了です。
交換後
交換前と比べて音が明瞭になりました。
コンデンサ交換その2
中央付近の他のコンデンサも交換してみます。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C7/C6用コンデンサ | MUSE KW 25V 100uF | \70 | 2 | \140 | 三栄電波 |
C87/C37/C30用コンデンサ | MUSE FG 25V 47uF | \40 | 3 | \120 | 海神無線 |
C7/C6の100uFをKWにしています。
作業
コンデンサを外します。
取り付けました。手前のC30はスペースがなくてやや無理に取り付けてありますが、これぐらいなら大丈夫でしょう。ここもKWにしておけば無理なく付けられます。
交換後
特に変化は感じませんでした。
20V化失敗
電圧をさらに上げ、ついでに残りのコンデンサも交換します。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
電圧変更用 | REX音響用炭素皮膜抵抗 2kΩ | \25 | 1 | \25 | マルツ |
C18用コンデンサ | MUSE FG 50V 10uF | \10 | 1 | \10 | 秋月電子 |
C33用コンデンサ | MUSE FG 50V 10uF | \10 | 1 | \10 | 秋月電子 |
C2用コンデンサ | MUSE KW 25V 100uF | \70 | 1 | \70 | 三栄電波 |
抵抗は2.1kがあればちょうど良さそうですが、ないので2kにしています。何となく色合いがしっくり来たので16V化の時と同じ種類の抵抗を選んでいます。C4の交換をしていない場合は耐圧25Vの物を用意して変えてください。
抵抗 | デフォ | 4.3k | 2.2k | 2.1k | 2.0k |
---|---|---|---|---|---|
計算 | 12.08V | 15.86V | 19.47V | 19.82V | 20.21V |
TP2 | 12.10V | 15.91V | ? | ? | 20.28V |
TP3 | 6.06V | 7.96V | ? | ? | 10.15V |
TP4 | 6.04V | 7.94V | ? | ? | 10.11V |
作業
部品取り外し
C18/C33/C2と16V化時に取り付けた抵抗を外します。
部品を取り付けます。交換後の電圧は20.28Vになりました。
RMAA
各電圧時のRMAAの結果です。現在の基板むき出しの環境だと置く位置や周囲の環境によって値が変動するので、位置を調整して「Frequency response」が同じぐらいになるようにして計測をしています。
電圧を上げると「Noise level」、「Dynamic range」、「THD + Noise」の数値が改善するようです。他の項目は若干変化していますが誤差程度でどの電圧でも毎回微妙に異なります。これまでに行ったコンデンサ交換では数値に目立った変化はありませんでした。
12V | 16V | 20V | |
---|---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -64.1 Poor | -68.1 Average | -58.1 Poor |
Dynamic range | 64.1 Poor | 68.1 Average | 58.1 Poor |
THD | 0.010 Good | 0.011 Good | 0.032 Good |
THD + Noise | -58.0 Poor | -61.9 Poor | -52.0 Poor |
IMD + Noise | 0.140 Average | 0.112 Average | 0.260 Average |
Stereo crosstalk | -78.0 Very good | -78.4 Very good | -78.6 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.134 Average | 0.132 Average | 0.246 Average |
General performance | Good | Good | Average |
交換後に音を出してみると良くなったようには聞こえません。RMAAをしてみると16Vと比べて数値が悪くなっています。
C4コンデンサの容量を増やす
C4の裏側に余っていたコンデンサを並列接続して容量を増やしてみました。
100uF (20V) | 100+220uF (20V) | |
---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -58.1 Poor | -59.2 Poor |
Dynamic range | 58.1 Poor | 59.2 Poor |
THD | 0.032 Good | 0.045 Good |
THD + Noise | -52.0 Poor | -53.1 Poor |
IMD + Noise | 0.260 Average | 0.229 Average |
Stereo crosstalk | -78.6 Very good | -77.0 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.246 Average | 0.218 Average |
General performance | Average | Average |
容量を増やした事で若干数値が良くなりました。今までコンデンサの容量は標準と同じにしていましたが、後で増量してみる事にします。
抵抗を外して12Vへ
今回のコンデンサ交換は3時間もかけてしまい、ランドが取れかけるなど酷い有様でした。熱のかけ過ぎでおかしくなってしまったのか気になっていたので確認のため抵抗を外してみました。
元の12V | 今の12V | |
---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -64.1 Poor | -66.3 Average |
Dynamic range | 64.1 Poor | 66.3 Average |
THD | 0.010 Good | 0.0097 Very good |
THD + Noise | -58.0 Poor | -60.1 Poor |
IMD + Noise | 0.140 Average | 0.108 Average |
Stereo crosstalk | -78.0 Very good | -79.4 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.134 Average | 0.106 Average |
General performance | Good | Good |
抵抗を外してみると数値が正常に戻りました。C4に220uFを追加しているのが効いたのか若干数値も良くなっています。とりあえず壊れてはいないようです。
コンデンサ増量前にしておきたい作業があるので中断して別の作業に移ります。
C11交換
5月号の作品で触れられていたC11交換をします。チップコンデンサのC11を交換する事で、イヤホンや一部のヘッドホンで気になるピーと鳴り続けるノイズが消えるそうです。
直前の項目の続きで電圧は12V、C4に増設していた220uFは作業の邪魔なので外しています。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C11用コンデンサ | チップコンデンサ 50V 180pF | \10 | 10 | \100 | 共立電子 |
10個単位の注文なので10個注文しています。
作業
チップコンデンサは横からハンダごてを当ててハンダを溶かし、ピンセットやラジオペンチで引っ張れば外れます。ハンダごての先端にハンダを少し盛っておき、盛ったハンダの部分を当てれば元のハンダが溶けやすいです。
汚れた部分は綿棒にジッポオイルを付けて拭き取れます。ハンダを少し盛りフラックスを塗って取り付け準備をします。新しく取り付けるチップコンデンサをあてがってみると微妙に大きいです。
コンデンサを端子にかぶせた状態で、マイナスドライバなどで上から軽く押さえ続けます。ハンダごての先にハンダを少し盛って、ハンダを盛った部分を真横から当てます。ハンダが溶けてもチップを押さえながらこては離さずにそのまま2~3秒待てばハンダ付けが完了します。片側ずつハンダ付けを行います。
微妙に斜めになっていますが取り付けが完了しました。最初に付けた画像右側の端子がやや浮いていたので、もう一度上から押さえながら横からハンダごてを当ててしっかり取り付けています。
交換後
OT2を接続しボリュームを最小にしてヘッドホン出力へE4cを接続し、ボリュームを上げた時にWindowsの効果音などが鳴ると怖いのでサウンドデバイスを他の物に設定してから確認しました。この状態で音量を最大にしてもピーというノイズは一切聞こえません。サーというノイズが目立つようになりましたが、これはもともとある物です。
アルミホイル
初めに出てきたエアキャップカバーですが、これにアルミホイルを挟めばノイズに影響があるかと思い、基板の下に厚紙を敷いて付けてみましたが、特に影響はありませんでした。まあ別にこのままでいいかとそのままにしていました。
RMAA
C11交換前 | 結果1 | 結果2 | |
---|---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -64.1 Poor | -73.3 Average | -82.7 Good |
Dynamic range | 64.1 Poor | 73.3 Average | 82.7 Good |
THD | 0.010 Good | 0.011 Good | 0.0073 Very good |
THD + Noise | -58.0 Poor | -67.1 Average | -74.5 Average |
IMD + Noise | 0.140 Average | 0.077 Good | 0.027 Good |
Stereo crosstalk | -78.0 Very good | -76.7 Very good | -81.0 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.134 Average | 0.085 Good | 0.033 Good |
General performance | Good | Good | Good |
C11交換後のRMAA結果ですが結果1と2に大きな差が出ています。交換後に何度かRMAAを行ったのですがダイナミックレンジの値が60~80と大きく変動しました。ここまで変動する事はなかったので何が原因だろうといろいろ試していると、アルミ入りエアキャップをしっかり巻くかどうかが影響するようです。今まで大した影響がなかったので測定時は適当に巻いていたのですが、エアキャップ(アルミ)をしっかり巻き付けるとダイナミックレンジの値が80越えになります。
ピーノイズがなくなった事により、今まで誤差程度だったアルミホイルのシールド効果が出てきたようです。これぐらいでも効果があるので、アルミケースに取り付ければノイズをしっかり防いでくれそうです。
以前試した時にRCA端子のライン出力にはピーノイズがなかったような気がします。RMAAの測定はRCA端子からのライン出力を他のサウンドデバイスに入れて測定していますが、ピーノイズの影響がなさそうなライン出力でもRMAAの数値が大きく改善しています。C11の変更はピーノイズが消える以外にもメリットがあるのかもしれません。
水晶交換
5月号の作品で触れられていた水晶の交換をします。作業前に西川和久の不定期コラム インプレスジャパン「DVK-UDA01」の回路図と本誌の回路図を見比べてみると分かりやすいです。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
水晶発振器 | 高精度温度補償型水晶発振器 FOX924B 12MHz | \780 | 1 | \780 | 共立電子 |
配線材 | LANケーブル 3m | \105 | 1 | \105 | セリア |
画像の白い線の1辺が1cmなので相当小さいです。
部品外し
C24/C25/R37/水晶発振器の4つを外します。チップ部品はC11と同じ手順、水晶は電解コンデンサと同じ要領でいけます。
水晶発振器
水晶発振器の端子
裏表逆にすると端子の配置がごっちゃになりやすいので要注意です。表面の左下の点、裏面の端子内側にある斜めの切れ込みが目印になります。
水晶発振器の動作
この水晶発振器はプラスとマイナスに電気(3.3V)をかけると、クロックが出力されます。
#3 クロック出力の接続先
水晶発振器が出力したクロックはPCM2704の28番ピンに接続します。元の水晶発振器が付いていた端子が28番ピンにつながっているので、そこにFOX924Bの#3端子の出力をハンダ付けすればOKです。隣の端子は1番ピンにつながっているはずなので、取り付け時に間違わないようにしてください。
#4 Vcc 3.3V
3.3VはUSB端子のそばにあります。FOX924Bの#4端子はここに接続します。少し遠いので別途ケーブルを用意しないと届きません。
#2 GND
GNDは水晶周辺だけでもいくつかあります。小さい丸もGNDですがハンダ付けができないので使わない方がいいでしょう。黄色い丸で囲った部分が無難です。
足の取り付け
FOX924Bはそのままでは取り付けできないので足を付けます。
細い金属はコンデンサのハンダ付け後に切り取った足、皮膜付きの線は100均のLANケーブルです。
作業例1
水晶をテープで固定し、端子にフラックスを塗り、端子にハンダ付けをします。端子が小さいため、ハンダは極力少なめにした方がよいです。
このやり方だと細かな作業なので足を付ける時に手が震えて難しいです。そこでハンダ付けの方法を少し変えてみます。
作業例2
まず前の手順と同じように端子にフラックスを塗り、テープで固定します。次に、ラジオペンチで足をつかんで床と水平にします。足の高さは水晶の端子に合うように調整してください。ラジオペンチを垂直に立てたまま移動し、足の先端が水晶の端子に当たるようにします。ハンダごての先端にハンダを少量盛っておき、端子と足の上から軽く当てて離します。これで足のハンダ付けが簡単にできます。
LANケーブルも同じようにハンダ付けしました。
取り付け位置に合わせて足を曲げました。取り付け位置の調整中にケーブルを動かしていたところ切れてしまいました。
今度はケーブルの向きを変え、皮膜を剥いだ部分を短めにして取り付けました。
水晶を基板に取り付け
ハンダ付け準備
今回はこんな配線にしてみました。上でやめた方がよいと書いた小さな穴を利用しています。
3.3V端子に合わせてケーブルをカットし、いったん水晶を外してから皮膜を剥ぎました。これでハンダ付けの準備ができました。
#2と3のハンダ付け
足の方からハンダ付けをしてみます。#3の方は問題ありませんが、#2の方はランドがないのでハンダ付けができません。足の付け直しからやるのは面倒なので、そばにあったUSB端子の外枠のGNDまで足を伸ばして無理矢理ハンダ付けをしました。
#4のハンダ付け
残りの3.3V端子にハンダ付けをします。これで水晶交換が終了です。
RMAA
少し数値が良くなっています。
交換前 | 交換後 | |
---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -82.7 Good | -85.4 Good |
Dynamic range | 82.7 Good | 85.4 Good |
THD | 0.0073 Very good | 0.0068 Very good |
THD + Noise | -74.5 Average | -76.8 Average |
IMD + Noise | 0.027 Good | 0.018 Very good |
Stereo crosstalk | -81.0 Very good | -80.2 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.033 Good | 0.024 Good |
General performance | Good | Good |
交換後
AH-D1000やHD580などのOT2と組み合わせた時にこもった感じだったヘッドホンが以前より聞けるようになりました。また、昇圧抜きでUE-30の低域のもこもこ具合が改善しています。
破損
GND配線の酷さが気になってしまい、付け直す事にしました。
水晶はなるべく近い位置に配置した方がいいらしいので、今回は極力短めの配線になるようにしてみました。
足が短くなった事で作業難度が上がり、ハンダ付けに時間をかけてしまいました。その結果、音は出ますが高めの音が耳障りな音を出すようになり使い物にならなくなってしまいました。
余裕を持った配線でやり直してみましたが直りません。直前の作業でどこか壊してしまったようです。
新しい水晶の取り付け
新しい水晶が届きました。右の画像は悪あがきで何度か水晶を付け直した後の基板です。この配線がやりやすかったので、新しい水晶でも同じ配線にします。
交換後は正常に鳴るようになりました。上の作業では水晶を壊したようです。
一度壊した人が書くと説得力はないですが、基板の配線ポイントをよく確認し、余裕を持った配線をすればさほど難しくない作業です。足の取り付けはラジオペンチで足を固定するやり方で時間をかけて位置決めをしてから、ハンダ付けをすれば水晶に熱を加える時間はごくわずかなので壊す事はまずないでしょう。
20V化続き
オペアンプ手前のコンデンサ容量を増やし、インダクタ交換、オペアンプにパスコンを追加します。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C4用コンデンサ | MUSE KZ 25V 1000uF | \120 | 1 | \120 | 秋月電子 |
C7/C6用コンデンサ | MUSE FW 16V 220uF | \80 | 2 | \160 | 三栄電波 |
C37/C30用コンデンサ | (MUSE KW 25V 100uF)流用 | \70 | 2 | \140 | 三栄電波 |
電圧変更用 | REX音響用炭素皮膜抵抗 2.7kΩ | \20 | 1 | \20 | 千石電商 |
- C4 : FG 25V 100uF → KZ 25V 1000uF
- C7/C6 : KW 25V 100uF → FW 16V 220uF、耐圧を16Vに下げて容量増
- C30/C37 : FG 25V 47uF → KW 25V 100uF、太いFGからC6/C7の細いKWを流用
18V化も視野に入れて2.7kΩの抵抗も用意しました。
抵抗 | デフォ | 4.3k | 3.0k | 2.7k | 2.0k |
---|---|---|---|---|---|
計算 | 12.08V | 15.86V | 17.50V | 18.10V | 20.21V |
TP2 | 12.10V | 15.91V | ? | ? | 20.28V |
TP3 | 6.06V | 7.96V | ? | ? | 10.15V |
TP4 | 6.04V | 7.94V | ? | ? | 10.11V |
C7/C6/C30/C37交換
C7/C6/C30/C37のコンデンサを交換しました。
C4交換
C4のコンデンサを交換しました。コンデンサの足はほとんど切らずにぎりぎり先端が基板に刺さる程度に調節しています。マイナス側の足と基板の穴をあわせ、プラス側は画像のように曲げを増やして位置を合わせています。水晶を背の低い物に交換していないと、このような取り付け方はできません。
むき出しの足に熱収縮チューブを通そうとしましたが、曲げた後では通らなかったので自転車の虫ゴムを付けています。このままではぐらつくのでホットボンドでUSB端子に固定しています。
20V化
前回外していたR30の抵抗を取り付けます。これで20Vになりました。
4.78V
音がひび割れるようになり、RMAAで測定ができなくなりました。TP2の電圧を測ると4.78Vになっています。R30のチップ抵抗がしっかり付いていないとこうなるようです。
40V?
TP2の電圧を計った時にちらっと40Vらしき数字が目に入ったので即ケーブルを抜きました。隣のR27とブリッジしていたのが原因でした。表示の見間違いか、すぐに取り外したのが良かったのか影響はありませんでした。
RMAA
コンデンサを4つ交換する事でクロストークの値が改善しましたが音の変化は分かりません。C4の交換は220uFを増量した時と違って変化はありませんでした。20Vは前回と同じように値が悪くなっています。
元の12V | Cを4つ交換 | C4交換 | 20V | |
---|---|---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.30 Good | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -86.5 Good | -86.7 Good | -86.4 Good | -77.7 Average |
Dynamic range | 86.5 Good | 86.7 Good | 86.3 Good | 77.7 Average |
THD | 0.0058 Very good | 0.0064 Very good | 0.0069 Very good | 0.0071 Very good |
THD + Noise | -77.8 Average | -77.4 Average | -77.5 Average | -71.1 Average |
IMD + Noise | 0.017 Very good | 0.018 Very good | 0.016 Very good | 0.039 Good |
Stereo crosstalk | -80.8 Very good | -86.9 Excellent | -87.1 Excellent | -82.7 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.025 Good | 0.025 Good | 0.026 Good | 0.045 Good |
General performance | Good | Very good | Very good | Good |
抵抗の取り外しと紛失
20Vの結果がいまいちなので元の電圧に戻すかと増設した抵抗を外す時、チップ抵抗が取れかけました。それを取り付けようと四苦八苦していると完全に取れてしまい、ピンセットでつかんだらどこかに飛んでいきました。
故障SATAカードからチップ抵抗1kΩを回収
何か抵抗の代用品がないかと探していたところ手持ちの壊れたSATAカードに1kΩのチップ抵抗がありました。これを利用する事にします。
チップ抵抗を外しR30に取り付けました。
チップ抵抗交換後の電圧
R30の抵抗値 | 1kΩ | 1kΩ+4.3kΩ |
---|---|---|
計算 | 17.5V | 21.28V |
TP2 | 17.5V | 21.29V |
R30を1kΩの抵抗にすると17.5Vになります。さらに16V化で使った4.3kΩの抵抗を足すと21Vになります。
インダクタ交換
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
L1/L2用インダクタ | RTP8010-221M 220uH | \141 | 2 | \282 | マルツ |
インダクタの足は硬いので根本をラジオペンチの先端でつかみ、マイナスドライバなどを当てて曲げます。
そのままの状態ではインダクタの付け外しは難しいのでC3とC4も外しました。ついでに斜めになっていたR30の抵抗をまっすぐに付け直しました。これだけスペースがあると作業も簡単です。元のインダクタは端子の両端にハンダを盛って溶かしながらラジオペンチでねじって取りました
端子にハンダを少し盛っておくと、インダクタを上にのせて押さえつけ、横からハンダを溶かすだけで取り付けができます。ハンダごての先端にハンダを少し盛っておけばすぐ溶け始めます。
こんな具合に足がハンダに埋もれています。ハンダを溶かしている時にインダクタを少し動かしてまっすぐになるように調整します。
しばらくR30をいじるのでC3のコンデンサを元に戻しました。L1のインダクタは足がランドの中央に来るように調整しましたが、初期コンデンサで画像のように隙間無しのぴったりくっついた状態なので、大きめのコンデンサを使っている場合は足が外側になるように調整した方が良いでしょう。
RMAAその2
インダクタ交換の影響か21Vのダイナミックレンジが改善しています。音に目立った変化はありません。
12V | 20V | 17.5V | 17.5V L交換 | 21V L交換 | |
---|---|---|---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.30 Good | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.29 Good |
Noise level | -86.4 Good | -77.7 Average | -83.2 Good | -84.5 Good | -85.6 Good |
Dynamic range | 86.3 Good | 77.7 Average | 83.3 Good | 84.5 Good | 85.6 Good |
THD | 0.0069 Very good | 0.0071 Very good | 0.0067 Very good | 0.0068 Very good | 0.0066 Very good |
THD + Noise | -77.5 Average | -71.1 Average | -75.4 Average | -76.0 Average | -76.8 Average |
IMD + Noise | 0.016 Very good | 0.039 Good | 0.025 Good | 0.019 Very good | 0.018 Very good |
Stereo crosstalk | -87.1 Excellent | -82.7 Very good | -86.5 Excellent | -86.1 Excellent | -79.9 Very good |
IMD at 10 kHz | 0.026 Good | 0.045 Good | 0.032 Good | 0.027 Good | 0.025 Good |
General performance | Very good | Good | Good | Good | Good |
パスコン追加
購入部品
以下の部品を購入しています。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
オペアンプ用 | 丸ピンICソケット 08pin | \26 | 2 | \52 | 共立電子 |
オペアンプ用 | PMLCAP 0.1uF | \70 | 2 | \140 | 秋月電子 |
オペアンプのソケット交換
パスコンを取り付ける前にソケットを丸ピンの物に交換します。
ソケットの端子に熱がかかるので、事前にオペアンプを外します。
元のソケットが不要なら、ニッパーで中央部分をカットして4ピン状態にすると外しやすいです。
取り外しと比べて取り付けは非常に容易ですが、ソケットの切り抜きの向きを間違えるとやり直しになるのでよく確認します。
オペアンプにパスコン追加
コンデンサの切れ端の先端をL字に曲げてPMLCAPの足にします。足は水晶の時と同じ要領で取り付けます。
画像のように取り付け後にL字の部分がはみ出ると、オペアンプの他の端子に接触する危険があります。なので、事前にL字の余剰部分を削っておくべきでした。
足を短くカットして斜めにして取り付けました。L字の出っ張りが他のオペアンプのピンに接触しそうになり、微調整が必要でした。
足がまっすぐで斜めに取り付けるのはショートしそうだったので、足を曲げて取り付けようとしたところ、PMLCAPの電極らしき部分と一緒に根本から剥がれました。事前に曲げておくか、曲げずに付けた方がよいかもしれません。
側面の他に表の端も通電しているようなので、そこにハンダがかぶるようにして取り付けました。怪しい取り付け方ですが一応機能しているようなので、水晶の時のように下手にいじって壊すと面倒なのでこのままにします。
オペアンプの4-8ピンに取り付けます。
これまで16V以外の昇圧状態の音は何をしても変わったようには聞こえませんでしたが、パスコン追加で一変して16V化時のような良い変化が起きました。
RMAA
オペアンプにパスコンを追加する事で数値が大きく伸びて音もだいぶ良くなりました。
元の21V | パスコン追加 | |
---|---|---|
Frequency response | +0.16, -0.29 Good | +0.16, -0.30 Good |
Noise level | -85.6 Good | -89.5 Good |
Dynamic range | 85.6 Good | 89.7 Good |
THD | 0.0066 Very good | 0.0067 Very good |
THD + Noise | -76.8 Average | -78.5 Average |
IMD + Noise | 0.018 Very good | 0.014 Very good |
Stereo crosstalk | -79.9 Very good | -85.1 Excellent |
IMD at 10 kHz | 0.025 Good | 0.023 Good |
General performance | Good | Good |
簡易電圧変更
元のチップ抵抗がどこかに行ったR30にピンを増設して電圧の変更が容易にできるようにします。
購入部品
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
R30の値変更用ピン | 丸ピンICソケット 40P | \100 | 1 | \100 | 秋月電子 |
電圧設定用抵抗 | KOA 金属皮膜抵抗 1.8k/1.5k/1.1k/1.0k/970/820Ω | \10 | 6 | \60 | 千石電商 |
C3用コンデンサ | MUSE KZ 25V 220uF | \40 | 1 | \40 | 秋月電子 |
ICソケットの加工
40ピン分もあるので結構長いです。
端の2ピンをニッパーでカットしました。ピンの間の中央を切ったつもりですが、切り出し元の方のピンの端が欠けてしまっています。もう一度1ピンだけカットしてみましたが、やはり端が欠けてしまいます。
カット時に欠けた部分が出っ張っているのでヤスリがけをします。
ピンの根本をピンセットでつかんで足を曲げました。
切り出したピン
今回の作業とは関係ありませんが、欠けたピンの外装を外してみました。
MUSE KZの0.75mmは付けられませんが、MUSE FGの0.55mmは取り付ける事ができました。他の汎用部品は0.45mmだったので、このピンを使えば他の部分でもちょっとした部品交換ができそうです。
ICソケットの取り付け
C3を外してR30の取り付けにかかります。
そばのC2とC33も外しておきたいところですが、C33のランドが画像のように半分剥がれている状態なので取り外しは厳しいです。
何とか取り付ける事はできましたが、触れると不安になるぐらいぐらつきます。作業に手間取り何度も付け直したのが原因で配線パターンが剥がれてしまったようです。
かなりまずい事になっています。
抵抗の加工
剥がれかけのパターンの事はひとまず忘れて抵抗をいじります。適当に1本取り、ICソケットにさせるように曲げます。
空いてるソケットに実際に差して確認し、長さを調整してなるべく高さが低くなるようにします。
最初に曲げた抵抗に合わせて他の抵抗も曲げていきます。余った40ピンソケットに抵抗の値順で差しておくと交換時にわかりやすいでしょう。
作業に難航している時に何度か40ピンソケットから2ピンを切り出そうとしましたがうまくいかず、こんなに短くなってしまいました。
今回購入した抵抗の値です。
R30に抵抗を単体で取り付けた場合の電圧
R30の抵抗値 | 1.8kΩ | 1.5kΩ | 1.1kΩ | 1.0kΩ | 970Ω | 820Ω |
---|---|---|---|---|---|---|
計算 | 10.28V | 12.08V | 16.02V | 17.5V | 19.11V | 21.07V |
TP2 | 10.26V | 12.05V | 16.01V | 17.48V | 19.11V | 21.03V |
TP3 | 5.14V | 6.04V | 8.02V | 8.77V | 9.59V | 10.54V |
TP4 | 5.12V | 6.02V | 7.99V | 8.70V | 9.51V | 10.46V |
動作確認
C3とソケットに抵抗を取り付け電圧を測ってみると正常に動作しているようです。音も問題なく鳴ります。
ICソケットの固定
何度か抵抗を付け替えてみましたが、数回で取り外し時の手応えがまずくなってきたので、ソケットの足や周辺の隙間を埋めるようにホットボンドを流し込んで固定しました。
C3の交換
前回は元のコンデンサと同容量のMUSE FGを使いましたが、今回は同容量のMUSE KZにしてみます。FGも通常品と比べて一回り大きかったですが、KZはもう一回り大きくなっています。
C4の時と同じ要領で足を曲げて位置を決め、虫ゴムで絶縁してからハンダ付けをしています。
ホットボンドで固定しました。
抵抗交換その2
これまでの部品交換でだいぶ音が良くなってきたので、さらに交換をしてみます。
購入部品
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
R12/R13用 | REYオーディオ用金属被膜抵抗 510Ω | \30 | 2 | \60 | 千石電商 |
R8/R10用 | NS-2B(3W) 33Ω | \430 | 2 | \860 | 海神無線 |
NS-2Bは店頭で陳列されていなかったので店の人に商品名と値を伝えて購入しました。
R8/R10交換
以前交換した抵抗を外します。
NS-2Bの足を曲げます。サイズが大きいので縦にして取り付けます。
足に熱収縮チューブを取り付けます。画像の長さは25mm弱ですが若干足りなかったのでもう少し長い方がいいです。
熱収縮チューブをかぶせてRS-2Bを取り付けました。RS-2Bの足の太さはMUSE KZと同じ0.75mmと太いので取り付け前にしっかりハンダを取り除く必要があります。
交換後は若干音が明瞭になりました。
R12/R13交換
R12/R13はボリュームのすぐ上にあります。画像はケース作成の途中の段階で、ボリュームは既に取り外してあります。ボリュームを外しただけでは作業は難しいので周囲のコンデンサC32/C30も取り外し、その後にチップ抵抗を外しました。
最初のR30取り付けと同じ要領で足を曲げます。
内側の足のハンダ付けをする時に、もう片方の足にもハンダごてが当たって溶けてしまうため単品と比べて難しい作業です。
交換後、ケースができるまでに結構な時間がかかったので効果はよく分かりませんでした。
ケース加工
部品交換が終わったので基板をケースに収めます。
購入部品
以下の部品を購入しました。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
ケース | タカチ YM-100 | \520 | 1 | \520 | 千石電商 |
基板固定 | 手持ちネジ | 4 | |||
スペーサー固定 | M3 x 6ステンレスネジ | \6 | 4 | \24 | コーナン |
スペーサー | ASB-308E(8mm) | \40 | 4 | \160 | 千石電商 |
ボリューム | R1610G-RB1-A203 | \140 | 1 | \140 | マルツ |
つまみ | 12X12BPS ツマミ 12φ | \115 | 1 | \115 | マルツ |
RCA端子 | RJ-2008BT/R 赤 | \150 | 1 | \150 | 秋月電子 |
RCA端子 | RJ-2008BT/W 白 | \150 | 1 | \150 | 秋月電子 |
3.5mm端子 | MJ-073H | \60 | 1 | \60 | 秋月電子 |
アクリル棒 | ? | 1 | 東急ハンズ |
スペーサーは今回のケースの中央あたりにUSB端子がくるように高さ8mmの物を選んでいます。アクリル棒は昔東急ハンズで購入した物の切れ端で詳細不明です。基板固定用のネジは手持ちの中から8mmスペーサーに取り付けられる3mm以下の物を使っています。
タカチ YM-100
今回はこのアルミケースを使います。
ゴム足、ネジ、ワッシャーが4つずつ付属していました。
基板の端子などの取り外し
そのままの状態ではケースの中に基板を納める事はできないので取り外します。
RCA端子とボリュームを外しました。
ヘッドホン端子を外しました。
ケースに収まるか確認
スペーサーとステンレスネジです。これを基板の4隅に取り付けます。ステンレスネジは磁化したドライバに付かず作業がしにくいので、普通の鉄製のネジにした方が良かったです。
スペーサーを取り付けた基板を納めケースのふたを閉めたところ、ケースに若干隙間ができてしまっています。原因はNS-2Bの片側でした。いったん外して曲げ角度を変えて取り付ける事で無理なく収まるようになりました。
底面のスペーサー用穴開け
底面に油性ペンで穴開け用の線を引きます。
線は現物を当てながら決めています。USB端子はケースから出っ張らず、ケース側面の厚み内に先端が収まるように調整しました。側面の線はナットの角を縦にしてからケースに当て、ずれていないか確認しています。
写真を取り忘れましたが角に1つ穴を開けました。続けて対角部分の穴開けに取りかかります。線の交点にポンチで印を付けて穴を開けようとしましたが、一応確認しておこうと穴を開けた部分にスペーサーをネジ止め、基板を固定してから垂直にドリルを差し込んでみました。すると若干位置がずれていました。
穴開けが終了してスペーサーを取り付けました。
多少のずれはありましたが基板をケースに固定する事ができました。隙間がほとんど無い状態なので、ずれが大きいと取付ができなくなります。この時点ではUSB端子がケースに当たるので、逆向きに基板を取り付けて確認しています。
USB端子の穴開け
基板をスペーサーに固定していない状態でUSB端子をケースに接触させます。そのままUSB端子の両脇にテープを貼り、表側までテープを貼ります。
ケースに付けられたスペーサーをいったん外し基板に取り付けます。さらにケースのふた(厚みがケースの厚さと同程度)を裏返しにして基板を乗せて、USB端子の先端をテープの間になるように動かします。その状態でUSB端子の上側にテープを貼ります。
USB端子の高さを測って下側にテープを貼ります。このテープの内側の部分にうまく穴を開けられればUSB端子が通せるはずです。
穴開け手順です。上のスペーサー用穴開けもこの手順で行っています。まずはポンチで中央に傷を付けます。柔らかいアルミなので叩かなくても押しつけるだけで傷が付きます。そこにドリルを当てて穴を開けます。ここでは2mmのハンドドリルで穴を開けています。
穴を開けたらリーマーを差し込んで穴を広げます。ある程度広がったら棒ヤスリで形を整えます。バリはニッパーで切り取りました。
内側を見てみるとまだまだ削り足りなかったので作業を継続します。このあたりからこまめに現物のUSB端子を当てて削りすぎないように気をつけます。作業が終わったらブロアーなどで金属の削りかすをしっかり掃除しておきます。この作業は手前の細いヤスリで行いました。
RCA端子用穴開け
位置決め
取り付けるRCA端子です。GNDが絶縁されている物を購入します。
絶縁物をケースに当ててRCA端子取り付け位置を決めます。適当に中央に線を引いて取り付けるつもりでしたが、今回のケースはぎりぎりのサイズなので基板や中の部品に接触してしまう可能性があります。
横線を引き、定規を当ててコンデンサと当たらない位置に縦線を引きました。
穴開け
ポンチで目印を付けてハンドドリルで穴を開けました。
リーマーで穴を広げ、バリはニッパーで切り取ります。現物あわせで確認しながら穴を広げすぎないように作業を進めます。
RCA端子を取り付け、中の部品に当たらない確認をします。
もう1つも同じ要領で穴を開けます。リーマーで広げる大きさは同じなので、最初に穴を開けた穴にリーマーを差し込んでテープを巻けば、それを目安に穴をすれば楽にできます。
中の部品に接触せずに取り付ける事ができました。
前面の穴開け
前面に取り付ける部品です。ヘッドホン用3.5mm端子はRCA端子と同様にケースの内側からナットを回しますが、ボリュームは外側からナットを回します。アクリル棒はLED用です。
前面に線を引きます。手前は若干のスペースがあるので横線を中央にしています。縦線はRCA端子の時と同じように定規を当てて現物あわせをしながら引いています。
ヘッドホン端子用穴開け
ヘッドホン端子用の穴を開けます。うまく抵抗の間に収まりました。
ボリューム端子用穴開け
ボリュームには本体の回転防止用に爪が付いています。この爪を通す位置にも線を引いておきます。ボリュームの取り付け方向によって爪の位置が変わるので気をつけてください。
穴開け位置が左側にずれたので、棒ヤスリで横に穴を広げて修正しています。
続けてボリュームの爪用の穴を開けます。ボリュームの爪は長方形なので棒ヤスリで穴を横に広げました。
ボリュームの取り付けができるようになりました。
ちなみにボリュームを他の向きにすると、上下の場合はふたや底に接触しかけ、横はLEDにかぶってしまいます。
この向きでも足を曲げたままでは基板に接触してしまうので、足を伸ばして回避しています。
LED用穴開け
LED用の穴を開けます。アクリル棒の固定は穴自体も利用するので、リーマーで広げすぎないように特に注意します。アクリル棒を差し込んだ状態で百均ショップで購入したのこぎりで削ります。長さは多少余裕を持たせ、ヤスリで削って微調整します。
のこぎりで削り切らなくても画像程度の切れ込みを入れてから曲げれば、きれいに切り取る事ができます。
アクリル棒はニッパーで切ると砕けてしまうようです。
アクリル棒の有無でこのようになります。
保護カバーを剥がす
穴開けが終了したら保護カバーを剥がします。剥がす前にLEDとUSB端子用の穴の銀色部分を、黒いペンか何かで塗りつぶした方が良かったかもしれません。
配線と部品の取り付け
端子と基板の配線を行い、ケースに部品を取り付けていきます。
配線材の加工
100均のLANケーブルを5mm切り取り、3本1セットを4つ作ります。ライン出力用RCA端子に1セット、3.5mmヘッドホン端子に1セット、ボリュームに2セット使います。
色は橙、青、茶で統一しています。右チャンネルには赤色のケーブルがよく使われますが、LANケーブルの中に赤がなかったのでオレンジ色、左チャンネルは青や緑が多いので青色、グラウンドは黒がないので暗めの色の茶色にしています。
基板へ配線
ヘッドホン出力用
基板にLRの記述があるのでその通りに配線をハンダ付けします。
RCA端子用
続けてRCA端子用の配線もします。
ボリューム用
ボリュームは横のラインで右左、縦のラインで各機能になります。?が付いているのはどちらの行が左か右か、どちらが入出力か調べてないので、どちらかが左右入出力になっています。GNDの位置さえ気をつければ特にそれらを意識せずに配線できます。
画像手前側にGND用の茶線を接続し、隣は適当にオレンジ、青としています。色は適当でいいですが、ラインの色の並びは画像のようにそれぞれのラインで同じにします。
基板への配線終了
各端子用の配線がすんだら、パーツの取付を行います。
ボリューム
ボリュームに配線
ボリュームに配線をします。画像のように色を交差せずにストレートで接続すればOKです。爪のある側がGNDになります。
ボリュームの取り付け
ボリュームを先にケースに固定し、そのあと基板を取り付けます。
ヘッドホン用端子
3.5mm端子に配線
まず3.5mm端子に付属するナットをケーブルに通し、ケーブルをケースの外に出します。
この端子は中央がGNDで両端がLRです。GNDの上下によって左右逆になるので気をつけてください。画像のようにGND端子が上側なら手前がLch、奥がRchになります。
3.5mm端子の取り付け
配線がすんだら端子を差し込んでナットで固定します。ケーブルがオペアンプ交換の邪魔にならないように寄せておきます。端子の取り付けがすんだらPCと接続して動作テストしておくと良いでしょう。
OT2にはヘッドホンを接続しないでPCにつなげ、Windowsのボリュームを最低にし、OT2のボリュームを左いっぱいに回しておきます。その状態でヘッドホンを接続して適当な曲を流し、ボリュームを上げていきます。ボリュームの動作が確認できたら、Windowsのサウンド設定にあるテスト項目を実行して、左右が正しく鳴るか確認します。
テストをしたところ右から音が出ませんでした。調べてみるとケーブルを寄せた時に根元が切れてしまったようです。細い線を使っているので、取り回しで動かす時は気をつけた方が良さそうです。とりあえず皮膜を剥いで基板表側からハンダ付けして鳴るようになりました。
ライン出力用端子
RCA端子に配線
画像のようにナット、金属板、絶縁物の順で付属品を通してケーブルを外に出します。市販の製品の横に並んだRCA端子は外側がRchになっているのがほとんどなので、それにならって外側をRchにしています。
線を出したらRCA端子をハンダ付けします。内側に気を取られて外側に付けるべき物を忘れていました。
忘れ物を通してハンダ付けし直しました。RCA端子から外す時は熱が周囲に逃げて溶けにくいので、小手先にハンダを盛って作業するとやりやすいです。
GND用の金属板を交差させ、そこに茶色いケーブルをハンダ付けします。
オペアンプ交換の邪魔になるのでケーブルを端に寄せました。
アクリル棒
ホットボンドでアクリル棒を固定します。こんなでも意外と外れずに使えています。
ふたの取り付け
ふたを閉めてみました。開け閉めがしやすいように手回しネジで固定しています。
酷いズレもなくそれなりに仕上がっています。
LEDは見えなくてもいいかと思っていましたが、動作がすぐ分かるのは便利でした。
ボリュームつまみ
最初に安いからと適当に購入した物はローレットつまみで、ボリュームの軸がギザギザになっているタイプ用で使えませんでした。
次に購入したのはネジで固定するタイプの物です。袋に小さなネジも入っているので、開ける時になくさないように気をつけます。
小さなネジを差し込んでレンチで回します。
ボリュームを左右いっぱいに回した時に、目印が同じくらいの高さになるように調整して固定します。
大きいとLEDにかぶったりしてまずいだろうと小さい物を購入しましたが、どう見ても小さすぎます。つまみとしての機能は果たしているのでとりあえずこれで行く事にします。
ゴム足
そのままだとネジがむき出しで傷を付けそうなのでゴム足を取り付けました。
アース
P157にGNDとケースをつないでアースを取ると良いとありますが、テスターの通電チェック機能で調べると、USB端子の外装の(GNDに接続されいている)金属部分からケースに接触しているようで、ちょうどいいのでこれをアースにします。
大きさ
RMAA測定時に利用したAudioPhileと比較してみると、かなり差があります。
つまみの交換
上でアルミ製つまみを取り付けましたが、つまみに触れたり回した時にチリチリとノイズが出ます。もともとボリュームの軸に触れた時にノイズが乗っていましたが、金属製のつまみなので軸に触れているのと同じ効果になってしまったようです。触れない限りは大丈夫ですが、気になるのでプラスチックのつまみに交換します。今度のつまみはマイナスドライバで締めます。
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
つまみ | MF-A03 プラスチック製ツマミ | \94 | 1 | \94 | マルツ |
つまみを交換した事でボリュームに触れてもノイズが乗らなくなりました。今度はやや大きめの物にしたので使い勝手も良いです。
このノイズが消えた事で思い出しましたが、基板だけの状態の時にボリュームを回すと今回のとは違ったノイズが乗っていました。ケース・ボリュームのどれが効いたかは分かりませんが、そのノイズが消えていました。また、ハムノイズのようなブーンというノイズも出なくなりました。
オペアンプ
OT2はオペアンプが交換しやすいソケット式になっていて、抜き差しする事で別のオペアンプにする事ができます。
引き抜き工具
マイナスドライバでオペアンプを外した時に思いっきり曲げてしまいました。ソケットが板バネ式の時は容易に外せたのですが、丸ピンはしっかり固定されていて外しにくいです。
引き抜き工具を購入しました。秋葉原の店頭ならaitendo(300円)や千石電商(350円)が安いです。
工具ならきれいに外せるだろうと思っていましたがそんな事はありませんでした。
曲がった足はラジオペンチで戻します。
何度か抜き差ししているとソケットがこなれてきたのか、うまく外せるようになりました。新しい丸ピンソケット相手には安物オペアンプで10回程度抜き差ししておくと良いかもしれません。慣れてくると引き抜き工具は使いやすいです。
U2(ヘッドホン用)のオペアンプ
ヘッドホン出力のそばにあるオペアンプです。ここを変更するとヘッドホン出力の音質を変える事ができます。
標準で高出力タイプのNJM4556AD(73mA)が使われており、P154にはオペアンプを変更すると出力が下がってヘッドホンをドライブできなくなると書かれています。P179ではU2に標準より高出力なMUSES8920(100mA)の使用例が挙がっているので、それら2つのどちらかで行くつもりでしたが、コンデンサ増量の影響かどちらも電源投入時のポップノイズが酷いです。
電圧変更やオペアンプ交換をしてみたところ、どうやらポップノイズはU2のオペアンプが影響しているようです。そこで手持ちのオペアンプでポップノイズの大小だけに注目してチェックしてみました。ヘッドホンはVestaxのDM-01で試しています。
オペアンプ | |
---|---|
大 | NJM4556(AD・ADD)、BA4560、MUSES8820、MUSES8920(特大) |
小 | TL072CP、C4558C、NJM4558(D・D艶有・DD・DX)、NJM5532D、NE5532P、OPA2134、OPA2604、LM4562NA、LME49720NA、LME49860NA、OP275GP |
U1(ライン出力用)のオペアンプ
RCA端子のそばにあるオペアンプです。ここを変更する事でライン出力の音質を変える事ができます。また、ヘッドホン出力はこのオペアンプを経由するので、ヘッドホン出力の音質にも影響があります。U2に使うとポップノイズが出るオペアンプを使っても特に影響はないので好きな物が使えます。
基板上の交換部品
最終的に以下のようになりました。オペアンプの組み合わせはあまり試してないので暫定です。
ライン出力 | |||||
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
---|---|---|---|---|---|
C88/C31 | MUSE FG 50V 10uF | \10 | 2 | \20 | 秋月電子 |
C39/C38 | MUSE FG 50V 22uF | \20 | 2 | \40 | 秋月電子 |
R5/R6 | REY 金属皮膜抵抗 300Ω | \30 | 2 | \60 | 千石電商 |
ヘッドホン出力 | |||||
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
C16/C21 | MUSE FG 50V 4.7uF | \30 | 2 | \60 | 海神無線 |
C45/C32 | MUSE KW 25V 220uF | \110 | 2 | \220 | 三栄電波 |
R12/R13 | REY 金属被膜抵抗 510Ω | \30 | 2 | \60 | 千石電商 |
R8/R10 | NS-2B(3W) 33Ω | \430 | 2 | \860 | 海神無線 |
オペアンプ | |||||
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
U1 | MUSES8820 | \400 | 1 | \400 | 秋月電子 |
U2 | LM4562NA | \250 | 1 | \250 | 秋月電子 |
パスコン | PMLCAP 0.1uF | \70 | 2 | \140 | 秋月電子 |
電源 | |||||
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
C2 | MUSE KW 25V 100uF | \70 | 1 | \70 | 三栄電波 |
C3 | MUSE KZ 25V 220uF | \40 | 1 | \40 | 秋月電子 |
C4 | MUSE KZ 25V 1000uF | \120 | 1 | \120 | 秋月電子 |
C7/C6 | MUSE FW 16V 220uF | \80 | 2 | \160 | 三栄電波 |
C37/C30 | MUSE KW 25V 100uF | \70 | 2 | \140 | 三栄電波 |
L1/L2 | RTP8010-221M 220uH | \141 | 2 | \282 | マルツ |
電圧設定用 | KOA 金属皮膜抵抗 820Ω | \10 | 1 | \10 | 千石電商 |
その他 | |||||
用途 | 商品名 | 価格 | 数 | 合計 | 購入店舗 |
C11 | チップコンデンサ 50V 180pF | \10 | 10 | \100 | 共立電子 |
水晶発振器 | FOX924B 12MHz | \780 | 1 | \780 | 共立電子 |
C18/C33 | MUSE FG 50V 10uF | \10 | 2 | \20 | 秋月電子 |
C87 | MUSE FG 25V 47uF | \40 | 1 | \40 | 海神無線 |
随分前に若松通商でLM4562NAやOPA2604を600円ぐらいで買いましたが、秋月電子ではその半額程度で購入できます。他にMUSE FGなど他店と比べて安価になっているので、ここでそろえると安上がりに済ませる事ができます。
Bit-Revolution Tecnology
ビットレボリューションは音源の高域補間機能で、2006年に発売されたVraisonに付属するソフトウェアです。対応OSはWindows XPとVistaで32bit OS限定です。Vraison付属USB-DAC専用のソフトですが、下位機種HP-U24のUSB-DAC(VC-24)はOT2と同じPCM2704を採用しているためか、VC-24を差していたUSB端子にOT2を接続するとそのまま使えたりします。
新たに購入するのはお勧めしませんが、32ビットOSを使っていてVC-24付きのVraisonをお蔵入りにしてる人は、試しに引っ張り出してみてもいいかもしれません。
動作
CDの音声
CDやそれを元にしたmp3などには20k~22kHz以上の部分がありません。Bit-Revolutionを有効にすると20k~24kHzの高域が補間されます。
高域がカットされた音声
低ビットレートのmp3やストリーミング放送などでは、人には聞こえにくい音声の高域部分をカットして容量を抑えています。Bit-Revolutionを有効にすると20kHz以降の高域は補間されますが、16kHz過ぎの帯域はそのままです。
オプションの16kHz補間を有効にすると、通常モードではカバーされなかった部分も補間されます。
より高域がカットされた音声
さらに低ビットレートな音源などで16kHz以下の帯域までカットされている場合はカバーされません。
機能
Bit-Revolutionには2種類の設定があります。ナチュラルは違いが分からないぐらいに自然な効果ですが、たまに高域補間が効いているように感じる音声もあります。リッチはイコライザで高域を持ち上げたような変化があります。
サラウンドはホールが残響音が付加される一般的な疑似サラウンド、ナチュラルは控えめな残響音、ライブとワイドはセンターの定位をずらして広げます。
ヘッドホン適応はVraisonのパッケージに付属するヘッドホンのプロファイルしかないため使えません。ユーザー適応はVista以降では音量がおかしくなるので使えません。
イコライザもあります。